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■ 東京ウーマン座談会 東京で働く女性の育児事情


東京で働く女性の育児事情(4)

子どもを育てやすい、育てたくなるような環境とは?
谷本: お金があればすべては解決する。でもこれもゆゆしき問題でそれでお母さんが縛られていいのかっていうと違いますよね。お金以外で解決するものをどう作っていくかというのが大事ですよね。

高瀬: 私も出産する前は1歳過ぎたら出かけようとか思ってたんですが、実際には夜外出したことないんです。そんなに出かけたいと思ったことがなくて。遅い出産だったので、これまで十分自分の時間を充実させていた、からでしょうが(笑)。

例えばフランスなんかだと両親がディナーのためにシッターに預けていくっていうのが普通ですよね。日本ではなんとなくシッターを頼むのって敷居が高くて。シッター利用の敷居を低くしてもらいたいです。

谷本: 敷居を低くするにはどうしたらいいですか?値段ですか?

河口: 値段というよりは安心感。一般的に使われてないのに大丈夫なのかとか、人柄とか、経験とか気になります。
高橋:私も同じで、今外に行きたいなっていう気持ちがあんまりないのは、ある程度の年齢になってから出産したというのが一番大きいんですね。定期的な歓送迎会とか新年会、忘年会のときは夫に早く帰ってもらって、私が夜ゆっくりさせてもらうっていうのをやっているので、いまのところはそれくらいでいいかな。

とはいえやはり子どもがいると、普段の食事の中でもゆっくり二人でご飯を食べることがなかなかできないので、そういう機会ができるっていうのはいいですね。普段の休日も子どもは常に一緒ですから、なにより安心、信頼して預けられること、あとは価格も適度で活用が広く一般的になっていれば活用する機会があってもいいかなと思います。

中野:遊びには行きたいんですけど、実際、病児保育を契約しても、やっぱり自分で見たほうがいいかなっていう気持ちがあって一回も利用してない。まだ有給が残っているということもあるし、お金の問題ですよね。預けに行くタクシー代とかいろいろ考えたら自分が一日休んだほうが。・・・病児保育も使ってないのに、シッターさんに任せて遊びに行くっていうのが、罪悪感ですね。
病児保育、時間延長・・・育児関連であったらいいサービスは?
谷本:病児ってすごく重要なポイントですよね。病児保育を使ったことある方いらっしゃいますか?あ、意外に2人だけなんですね。病児保育も民間ではフローレンスさんとかありますが、何か要望はありますか?

中野:民間じゃなくて、区の制度は対人口比率がおかしいと思う。どうやったら賄えるのかっていう感じ。とりあえずありますよっていうポーズなので、使う人のこと考えてない。

河口:区の利用条件に前日までに連絡必要ってあるんですが、子供の病気は前日にわかりませんからね。使う側の状況を考えた制度じゃないなと思います。当日の準備とかもリストを見るとすごく大変で、ただでさえげんなりしてるのに、やる気をなくしてしまいます。

高瀬:私の記憶によると、江東区には4つあって、2つくらいは小児科がやっているところで、もう2つは保育園でやっているところで、どちらも内容はちょっと違うんです。保育園と小児科がくっついているようなところがあると、給食も出てお医者さんにも診察してもらってよいなと思います。

谷本:例えば金銭面がクリアになっている状態だったら病児保育は何が理想ですか。

高瀬:保育園に病児保育がついているところがあれば預けます。

谷本:今の保育園が入園料10万円だけど、いつでもOKです。なんでもOKですみたいになったらどうですか?

新妻:私、以前大阪にいたんですけど、公立の保育園でも認可保育園でも収入によったら10万円位していました。収入が多い分、税金みたいに段階状の価格設定になっていまして。それを考ええると10万円でそこまでしてくれるんだったら、利用したいです。

谷本:では病児保育の次に、行政とか企業以外でできること、こういうのやってもらいたいよねっていうのがあれば教えてください。学童とかいろいろあると思いますが、何が一番解決してもらいたい課題ですか?

山田:幼稚園も延長してもらえるようにしてもらいたい。近くにないのでお迎えのことを考慮すると願わくば7時くらいまで延長していただきたいです。7時が無理なら、延長して5時までもも延長してもらえると全然違います。

谷本:他に例えば、地方出身の方で地元と東京って違うよね、っていうのありますか?

相良:うちは12月生まれなので、認可も認証も保育園に入れなくて困りました。4月だったら入れたんですよ。生後3カ月だったら入れたんです。ただ、そこで預ける勇気がわかなくて見送ってしまいました。でも1歳になった後の4月は認可も認可外もまず入れないというのは知っていました。

それで、前年度は秋ごろまで認証保育園のゼロ歳クラスの空きがあったそうなので、そこを狙っていたのですが、私の年では4月の段階で門前仲町も木場も東陽町もすべて埋まってしまって。

結果的にうちの子は0歳の4月に預けるしかなかったんです。そのことが分かった4月下旬は本当に絶望しました。運良く今の保育園に入れることになって助かったんですけど、その縁がなかったら、今も泣いていたと思います。

谷本:やっぱりみなさんご指摘のように、一律にサラリーマンを対象にしているような4月からっていうのがおかしいですよね。もっとフレキシブルに春、秋だとか、少なくとも選択肢があれば、というご意見ですね。

相良:地方との違いでいえば地方の友達はまだ働いてもいないのに、認可保育園に1歳でするりと入れたと聞きました。東京と全然違いますよね。そんなに軽く入れるのかと。

谷本:やっぱり人口に対しての施設が少ないっていうのが問題なのかな。

野田:あとは江東区の認可募集は早すぎますよね。年度明けだったり年末だったり、と、区によって違うのでしょうが。

高瀬:私は、需要と供給の関係を反対にしてほしくて、あたりまえですけど。加えて、空いていればいいんじゃなくて、保育園の質も良くして欲しいです。今だとこちらがお願いして預けさせてください、って感じですが、逆にして、ぜひうちに来てください、うちはこんなサービス頑張っていますよっていう状況にならないのでしょうか。もちろんお金の関係もありますけど。
谷本:保育園側が選ばれる、ということですね。

高瀬:今の状態では子供を預けているので文句も言えないし。もしこっちがここの保育園いやだったら別の園へ行くわ、みたいに選択できるといいな。

新妻:保育士の方のお給料もすごく安いようですね。けっこうハードな仕事をしていただいているのに、それに対する報酬がすごく少ないっていうのは問題だと思います。保育園を開園したくても、箱は作れるけど保育士が集まらない。それはやっぱり働く人の環境を改善していかないと増えていかないし、保育の質も向上しない。

谷本:もっといろんな保育園があってもいいですよね。収入で切るのもおかしいですが。あとは江東区ではないかもしれませんが、偽装離婚をするケースもよく聞きます。

多い!!(同意多し)

相良:追い詰められますもんね。うちも仕事を辞めるっていう選択肢がなかったので、1歳でもし入れなかったら、おじいちゃんとおばあちゃんの家に預けて別居するかという話まで出ました。本当に追い詰められました。