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■ 東京ウーマン座談会 東京で働く女性の育児事情


東京で働く女性の育児事情(2)

サポートがあっても、母親と仕事の両立は大変?!
谷本: 何もしなければ、特に東京においては出産は遅くなってしまいますよね。早めという人が半数以上いるということは、早めということを言っておかないと、あるいはそういう環境をどんどん作っていかないと、遅めの出産になって後悔しますよ、ということを示唆されているのでしょうか。みなさんの意見、とても重要だなという気がしています。

また、理解者がいるとか子育ての環境もすごく重要で、アンケート結果では、実は旦那さまとご家族のサポートがあるという方が半数以上、8割以上の方がサポートがあるという回答だったんですよね。ただ、すごく意外なのは、サポートがあると言いながらも子育てが大変だと言う方は8割以上だったんです。仕事や家事子育ての両立ができてるかという問いに対しては、9割くらいの方が大変だっておっしゃっているんですね。

つまり、サポートがあったとしても大変だという事情は変わらない。それは何故なのかというのを聞いていきたい。それは、母親業が純粋に忙しいのか、つまりサポートがあっても夫ができないことが母親にはあるからなのか。
飯塚:母親じゃなきゃできないことってあると思うんです。やっぱり子供が甘えてくるので、遊んだりするのは父親のほうが上手なときもあるんですが、寝るときは特に小さいと、母親じゃないとだめですね。母親って大事というか、そういうときは、たしかに手伝ってはくれても父親じゃだめなんですね。

私もほめながらも、「あ、そこは違うのよ」となってしまい、「やはり私がやってあげなきゃだめなんだ」となってしまう。私も妥協して、気にせずうまくやってもらえばいいんでしょうが。私も高齢でなかなか子どもができなかったものですから、子どもにやってあげたいと言う思いが強くて、口出しすることが多くなっているかもしれませんが。

谷本:女性のほうが、気もきいてしまいますからね。

吉田:両立することも大変ですし、主人にはわりと手伝ってもらっています。洗濯物とか手伝ってもらっているし、朝とかも基本的に子どもが当日いやって言わない限りは送ってもらっています。もちろん、当日にいやって言われることもあるんですが、そうするともう厳しいですね。

あとはそうですね、基本的にはごはんを食べさせるのは母親ですし、朝の着替えを手伝うのも母親じゃないとだめだったり。寝るのも圧倒的に私がやっています。あとは、夫は同じ会社ですけど、私は時短をとって帰っていますが、夫は普通に残業して、飲み会もあって、という感じです。私も思うところはありますけど。

高橋:夫のサポートは子どもが生まれる前から、二人ともずっと仕事をしていたこともあって、よく協力はしてくれてますし、家事も含めてよく手伝ってくれています。ただやっぱり子供と過ごす時間は、圧倒的に母親のほうが多いですね。

あとは何が大変かを考えると、子どもとはいっても人間なので、伝えたいことをうまくぱっと伝えられない、伝えたいけどわからないことがたくさんある、などその時々で子どもも大変で、それに対して自分がうまく応えてあげられないこととか、そういったことが一番大変だと思います。

あとは親の思い通りに事が運ばないことです。親がやりたいことはあっても子供の要求は別のところにあったり、家事をやりたくても日中仕事をしているので、降園後は子供との時間も優先したい、など、サポートがない時間の中では、その時々で一対一の対応に葛藤があります。

谷本:ご家族だったり、旦那さまのサポートがあるっていう方がほとんど、全員に近い。ぜひお聞きしたいのですが、旦那さまはどんなサポートをしてくださってるんですか?

家事をしてくださっている方?
⇒6名。約半数。

具体的に内容を細かく聞くと、家事の中で掃除をしてくれる旦那さんは?
⇒6名。やはり約半数の方が掃除をしてくれている。すごいですね。

では、積極的に子育てもしてくれている。進んでみてくれるという方は?
⇒7人ですね。過半数。

あとは逆に、手伝ってくださる方というのは元々なさる方だったのかどうか?
⇒元々の方がほとんどですね。

じゃあ、やっぱりそういう旦那さまを見つけることが若い世代へのアドバイスですね。 そこ重要ですね。来世に生かします(笑)。
女性は出産すると、ほとんどがキャリアダウンする?
谷本:ではまた話題を変えまして、結婚して子どもを生んだことによって、キャリアダウンしたかどうか、変更したかどうか質問させていただきましたけど、それに関して9割、ほぼ全員ですね。キャリアダウンされた、もしくは変更したというご意見でした。

ご自身が自ら進んでやったというポジティブなキャリアダウンの方はいらっしゃいますか?
⇒税理士さんとお医者さんの資格組、お二方ですね。


相良:私はなんとなく会社側が気を利かせてくれて、少し簡単な業務に回してくれました。私もそっちのほうが良いと思ったので、一時的なキャリアダウンという形になりましたが、満足しています。丁度異動する社員が居たのでその業務を引き継ぐ形になり、タイミング的に運が良かったと思います。

谷本:他の方は、不満というか、仕方ないねという形でキャリアダウンされている。それはほんとに仕方ないんでしょうか?もしくは女性だけがそういう目にあってるように思いますが、それに対してご意見ある方いますか?

飯塚:私は、できたら育児休暇をとって復帰できるんだったら復帰しようと思っていたんですけど、妊娠して出産するんだったらやめてくれという雰囲気があって。それで育休明けにも今まで通り残業して働いてくれって言われました。実際、図面を書く仕事ですが、仕事の納期もありますから、間に合うように図面を書こうとすると、どうしても残業が多くなってしまうんですよ。

体力的にも辛いし、子どもは1歳なのに残業して迎えにいくのは自分でもしたくなかったし、結局辞めちゃったんですよね。もうちょっとあの時期、早く帰ってもいっていいよと言ってくれる状況であればよかったんですが、たぶん半分やめてほしかったんじゃないかな。

河口:私は今、自分がメインで子育てしているので、休日を使って講習会に参加することができなくなり、今までのように勉強することができなくなっています。以前担当していた患者さんすべてを引き続き診ることもできなくなっているので、この先ずっとどうなるかっていう不安や、やりたいことがあったのに今の自分の勤務時間ではできないという、ジレンマがあります。

主人は、土日に講習会に行ったりして、彼自身は勉強し続けられる。一方私は、そこで止まってしまっているので悔しいという気持ちもあります。ただ、子どもはやっと授かり、子供との生活を大事にしていきたいと思っているので、今は今で楽しむしかないかなと。今は、講習会に行けなくても、自宅でできる専門書を読むなど、出来ることをしています。少しして、また講習会に出られるようになったら出ていこうと思っていますが、やはり出産後は、今まで通り続けるのは難しいかもしれません。
谷本:私はフリーランスなので、時短っていう制度が実感としてないんですけど、時短って嬉しいんですか?時短って困るもんですか?

吉田:私は時短をとっていますが、時短がないと、うちは勤務時間が6時までなので難しいです。6時から1時間くらいかかって帰ってくることもあり、それだとちょっと遅いですからね。制度としてはありがたいですね。

相良:認可保育園に入ったら時短が使えなくなるというのが心残りです。私の場合、フルタイムに満たない時間勤務に該当するので。だったらその時間で、認可保育園に申し込まないと嘘をついて申し込んだことになってしまうので、点数が届かないんですよね。

時短の条件で申し込んでも江東区では受かるはずないので、フルタイムで申し込んで受かってしまったら年度末には時短を辞めなきゃいけないし。会社の制度的には小学校にあがるまで時短を使えるはずなのに、その権利を放棄して働かなきゃいけないっていうのがちょっといらついて・・・。