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■ ADV(アドボカシー)な人々 #05


GEM Partners株式会社 梅津 文「いまのきもち」 vol.4

片岡氏: 今後は映画情報を発信する「メディア」になっていくかと思うんですけど、それは今の活動の延長上だと考えていらっしゃいますか?

梅津氏: 情報ポータルサイトになりたいという理想はあります。製薬業界のM3のような。あれはお医者さんと製薬メーカーを情報で繋ぐ業界メディアになっていて、映画ビジネスにおいてもそうしたインフラになりたい気持ちはあります。

片岡氏: 昔は黒澤監督や小津監督、今でも北野武監督とか宮﨑駿監督が、これがいいって言えば成り立つような、まず作品ありきみたいなところがあったんですけど、最近はやっぱりそうはお金も集まらないから、製作委員会みたいになっていろんな利害関係者が入ってくる。

そうすると各社の社員さんは映画のことがそんなに判るわけではない場合もあるから、社内で色々説明するために必要なデータなりが必要になってくる。動くお金も多くなってくると、リスクをどう減らすかというところに一番確信があるのかなという気がしますね。

梅津氏: そうですね。リスクもですが、少なくとも様子がわかるだけでも、お金を出す方たちにとってはプラスだと思うんです。決裁を上げるところまでの材料が揃うことは必要かなと思います。

片岡氏: 例えばクライアント企業が映画のスポンサーシップをするか否か悩んでる時、その映画を若い女性がどの程度観る見込みがあるか知りたい、なんていう依頼もあったりします?
梅津氏: スポンサー企業さんが企業ブランディングを目的として映画事業への関わりを検討するためのプロジェクトはありましたね。映画出資が初めてという会社様にとっては、そもそも映画の認知度はどれくらいあるのか知りたいですし、映画のマーケティングを自社のブランディングに使いたいとか、あるいは自社のコンテンツを作るのに映画も一緒に作ってしまいたいとかいろんな場合があります。

映画って中身のバリエーションがあまりにも広くて、極端な言い方をすると映画イコールコンビニで売られている商品ぐらいの意味しかないと思います。ホラーと『踊る大捜査線』と『ゼログラビティ』は全然違うものですから、その中で嗅ぎ分けて、これはこういうものであればこうだという交通整理が必要なんですが、そういったご依頼が今増えています。

片岡氏: 作品という感覚と、コンテンツという感覚が強いかというと後者の方ですか?

梅津氏: 出資者の方はコンテンツという感覚が強いと思います。

片岡氏: 出資者は間違いなくそうですよね。映画の宣伝の何億円もお金を使う場合は梅津さんにとっても、やっぱり映画はコンテンツなんですか?どっちかに割り切れるわけではないでしょうけれど。

梅津氏: いや作品だと思います。

片岡氏: 作品なんですか。
梅津氏: 彼らのミッションは基本的に宣伝によって、できるだけ多くの人にチケットを買ってもらうことなんです。誰かが興行成績を大きくすることに死ぬ気でやらないといけない。一方で、KADOKAWAみたいに書籍もあるといった、マルチにコンテンツと複数のライツを持っている会社だと、映画は入らなかったけど小説がすごく売れたとかになっても、会社としてはいいこともあります。

片岡氏: まあ大きく損はしない(笑)。今の御社のドメインは「映画」にありますけど、例えばディズニーでいうとDVDもあればテレビチャンネルやモバイルもある。それにグローバルでのラインは違いますけどストアがあったり遊園地もあったりしますよね。将来的にはそうした映画を含むエンターテイメンとコンテンツといった形で広がっていくかというイメージですか?

梅津氏: 実はDVD部門の配信やテレビのお取引もあるんです。どうしてお取引が始まるかというと、それぞれのメディアにとって映画はものすごく大事なコンテンツですが、意外と彼らは劇場のデータを持っていないんです。ハリウッドメジャーでも映画シアターの興行と配給会社は会社が違ったりしますから。

片岡氏: 社内で本部(?)が違ったりするからですか?(笑)

梅津氏: 劇場で誰が観たかってのか、どのようなセグメントに認知が広がっているのか、意外にあるようで無いデータなので。

片岡氏: テレビで全然ヒットしなかったのに劇場版作ったら大ヒットしたとか。ありますもんね(笑)タイトル言わないですけど。(笑)
谷本氏: 日本の映画業界のマーケットが、アメリカなど海外と比べて小さいというか活発化されてないような気がするんですが、もっと多くの人が映画館に足を運ぶようになるために、どんなことをすればもう少し映画産業が活発化するのでしょう。

梅津氏: 今はチケットを買うところまでで話が終わっているところがあるので、今一度劇場にいらっしゃる方の経験を深めることができればと思うんです。最近、興行全体が落ち込んでいる中で、押し上げているのは何かというと、実はアニメなんです。アニメがテレビの深夜放送で観て、劇場へはイベントのように行くんです。彼らは劇場に来るとものすごく楽しそうで、この日を心待ちにしているんです。彼らはパンフレットも買うし、一回一回劇場特典があるのでリピートもする。

それが特典目的であり映画を見ることじゃないじゃないか、という微妙な問題はあるにせよ、それでも彼らは喜んでものすごい思い出深い体験になっているんです。方や映画ビジネスってヘビーユーザーが支えていますが、ともすれば惰性のように繰り返し来ている方もいるんじゃないかと考えます。ワクワクするような体験になっているのかなと。

今インターネットで顧客の接点を資産化する仕組みも作りやすくなっていますから、アマゾンのオススメという話ではなくて、何かこう、コミュニティ化したり、映画の体験を惰性ではなく喜びとして組み込まれて、且つチケットの価格以上に喜んでもらえる。それによって興行収入も増えますし、顧客との接点も太くなる。そこのニーズを満たす仕組みができないかと思っています。


 


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プロフェッショナル談


谷本有香氏HP

 

 



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