いつも時間に追われるあなたへ。「今ここ」に意識を向け対処していこう。 |
自分関係®改善カウンセラー(臨床心理士)ストレスフリーアドバイザーの髙橋雅美です。
さて、プロジェクトリーダーを任され、不安に感じながらも頑張っているA子さん。今日は、珍しく、やや強張った表情でやってきました。どうやら日々忙しく、家に戻るとクタクタなのに、やることが多すぎてストレスに感じているようです。夫にも助けを求められず、お子さんからは、「最近のお母さんは、前より怒ってばかりいる。」と言われ、さらに落ち込んでいるようです。
カウンセラー(以下、Co): お仕事頑張っているみたいですね。でも家事やプライベートとの両立がうまく出来ずにイライラしてしまう。夫にも助けてと言えずに、お子さんにもきつい言葉を投げてしまうのですね。
A子さん:はい、実は私、先週40才になったんです。40っていう響きが、なんか重くて、こんなにカラダが疲れてしまうのも年齢のせいなのかなあ?なんて考えてしまうんです。私が仕事で頑張れるのは家族がいるからなので、家族との時間も大切にしたいと思っているんですけど。
Co:なるほど、カラダの疲れは年齢によるものかな?と思っているんですね。もっと上手に時間を使える方法がないか一緒に考えてみましょうか。A子さん、一日をどんな風に過ごしているのか、おおまかに教えてもらえますか。
(A子さんの1日の活動を聴きながら)うーん、やりたいことが多すぎで、睡眠時間が削られてしまっているようですね。もしかしたらそれもイライラの原因かもしれません。翌朝のエネルギーチャージができていないことですからね。
ココロの安定のためには、時に「やらないことを選択する」勇気が必要なんですよ。よく、「手抜きはできない、したくない」という方がいらっしゃるのですけど、「やらない」ということを積極的に選択してくださいとお伝えしているんです。
A子さん:できないのではなく、やらない選択ですね。もしかしたら、こんなところでも自分の完璧主義が顔を出しているのかもしれないですね。
Co: 完璧主義がね、そうかもしれませんね。あとは、自分の時間をどうやってとるかっていうことですね。短い時間でも良いので、まずは自分の時間を確保しましょう。時間を決めると良いですよ。そして、「これから30分は自分の時間」と意識して行うのがポイントです。私たちは多くのことを無意識に処理してしまっていますからね。
それから、他の時間は、「今ここで」何をしていて、自分はどう感じているのか、ということに注意を向けてみましょう。料理をしながら楽しんでいる自分がいる、子どもの笑顔を見て嬉しい自分がいる、という風にです。それに「気づいている」ことは重要なんですよ。
「やらなければならないこと」ではなく、自分にとって「楽しいこと、嬉しいこと」だと気づいていれば、気持ちも変わります。また対処しようと何らかの選択をして行動にも移せるのです。忙しい日々に翻弄されるのではなく、主体的に関わり意識的に対処していくためには、自分のカラダや感情に耳を傾け、「今ここで」自分が感じていることを味わってくださいね。
<A子さんの気づき>
①時には、積極的に「やらないことを選択する」
②自分のための時間など大切かつ必要なことは、時間を決め意識的に行う
③「今ここで」自分が感じていることに注意を向け、対処の方法を考える