自分に還る最初のステップ 青のこころの声を聴く |
今回は、青のお話しです。1回目にチェックリストで、「青」のポイントが高かった方だけでなく、ワーキング・ウーマンなら、仮に青のポイントが高くなくても、お役に立つはず。青は仕事がかなり関係する内容ですから。
青い色を見ていると、引き込まれるような感覚を覚えます。赤のように飛び出してくるとは感じません。
1回目のチェックリストには、①物を捨てられないで、溜め込んでいる ②考えたことを口に出して、表現することが苦手だ。 ③頼まれたら、やりたくないことでも断れない。
これらはいずれも、中に入る、つまり、取り入れることと、取り入れたものを出せないことに関係します。
その意味で、①はそのままの意味ですが、②はコミュニケーションが上手くないのは、考えを外に出せないことですし、③は引き受けてしまう、ということが取りいれることにつながります。
赤・青・黄色の三原色を信号の色としてみると、青は、進め。自分の内側へ進めと取り入れることです。
自分の内側へ取りいれることばかりしていると、不要なものを溜め込むことになります。
言いたいけれど言えなかったことが、こころの奥に溜めこまれ、こころが便秘状態になることも。
その解決法は、言いたかった相手を想定し、出さない手紙を書くことです。相手に読まれないのですから、思ったことをいくらでも何通でも書いてください。時に自分のドロドロした感情に気づき、驚くことも。そんなものが溜まっていたら、あなたに悪さしてしまいます。でも、書いてしまえば、それらをシュレッダーにかけるなり、燃やすなりして処分することができます。
そうやって、溜め込んだことが外に出され処理されるので、こころの便秘状態が解消されていきます。
仕事を頼まれすぎてもNo!と言えないようでしたら、一度、上司に出さない手紙を書くのもいいでしょう。
書いてみて、なぜ、他の人に上司が仕事を回さないのか気づくことも。もしも、その手紙に「同僚が仕事できないから」というような言葉があれば、要注意。それは裏返せば、「私の方が仕事できるから」という気持ち。実は、無意識に仕事ができると評価されている期待に応えたくて、仕事を「取り入れて」いるのかもしれませんよ。
また、青は空の色、天の色です。「天職」という言葉もあり、多くの人が生きる目的、使命が、生きる意味を「仕事」に求め、「好きな仕事」、「やりがいのある本当の仕事」があるはずと、探します。
そんな風に探している人に、なぜ「好きな仕事でないと…」と思ったのか、お話を聞くと、「仕事をしていても充実感がなかったのは、人に好きなことをやっていないからだ」と言われた、とか「好きな仕事だと、人生ハッピーになると本で読んだ」と言います。中には「生まれる前に人生でするべきことは決まっている」とスピリチュアルな本で読んで、それならそのするべきことを探さないと…」とおっしゃる方もいました。
それらは、きっと間違ってはいません。しかし、好きなことさえわからないのに好きな仕事を探そうとして、人生の迷路にはまってしまう人にたくさん出会いました。
皆さん、今の仕事がピンと来なくて、このままでいいのかな、と思っていた時、それらの本を読んで、答えを見たように思ったようです。つまり、「それこそ、求めた答えだ!」と思って、解決策を取りいれたのでしょう。しかし、その結果、その「答え」にしがみついてしまったのです。
この状況から抜け出すのは、それがすべてに正しい答えなのか気づくことです。
実は、天職や好きなことを仕事にした人の話を聞くと、多くは先に「仕事」を探し当ててから見つけた人より、やっているうちに天職になった人の方が、はるかに多いのです。インタビューなどで、そのような人に、「あなたのような仕事に出会うにはどうしたらいいのか」を尋ねられた場合、ほぼ「目の前のことを懸命にやりなさい」と話しています。「今を懸命生きなさい」ということでしょう。
さまざまな体験をして初めて、好きなこと、イヤなこと、向いていること、向いてないことに気付けるのです。
今、成功し輝いたりしている人も、その時その時を懸命に生きて成長した連続に、今の状態があるのですから。
そんな人たちも、本当のゴールに至ったのではなく、まださらに自分を成長させているのですから。
次回は、黄色の色を取り上げて、また、こころの奥を掘り下げます。
※質問の出典 拙著「モヤモヤから自由になる 3色カラコロジー」青春出版社 青春文庫 から引用