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関口 暁子 文筆家/エッセイスト doppo
大変なとき、嬉しいとき。ときに支えられ、ときには今以上に輝きを増すことができる。「言葉」というものは不思議な力を秘めています。今、私たちの目の前のステージにいる「あの著名人」も、誰にも知られず努力を重ね、感謝を繰り返し、ここまで生きてきたのです。 彼らがその長い「活躍人生」の中で支えに…
あなたに届け、輝く人の、輝く言葉(新シリーズ) ライフスタイル 2014-04-16
新しい季節に、実践したい言葉 ~ゲーテの幸せ講座~

今年の春はいつもよりちょっとのんびりやって来ました。

けれども、気候とは関係なしに、節目の季節はやってきます。新しい職場に移った人。新しい仲間を受け入れる人。状況はさまざまでも、春は気分を一新したい季節です。

一年のマンネリ気分とさよならを済ませたら、初心に戻って清々しい一年を始めたいものです。

 

生き生きとした天分を恵まれながら

実際的な意図をもって、手近なことを忘れぬ人は

この世の最も秀でた人である。

(格言と反省)

仕事で優秀な方にお会いすることがあります。クリエイティブな分野で才能豊かな方もたくさんいます。

しかし、そんな天分とともに、周囲に気遣いができたり、事務的なことまでてきぱきできる人というのは意外と少ないものです。

けれどもときおり、その両方を備えた人がいます。豊かな才能があるのに、腰が低かったり、約束をけっして忘れずに果たしてくれる人。もしなにかあったらすぐに連絡をくれたり、頼まれごとにはかならず何らかのアクションをしてくれる人。多忙なはずなのに、季節の節目に素敵なお便りを送ってくださる人。

私は昔から筆まめの筆不精。けっして誉められた話ではないのは重々承知で白状しますが、つまりは極端なのです。毛筆で手紙を書くのが好きな筆まめの一面がある反面、メール経由でくる連絡をうっかり返信し忘れることがあります。

とくに、返信を請うメッセージが書かれていない場合は、メールを読んで、一人で勝手に納得してしまい、相手が返信を期待していることなど考えにも及ばないのです。

あるいは、「これは確認してから返信しなきゃ」と思っている間に、相手が心配するほど時間が過ぎてしまう・・・。会社役員時代はとくに、膨大な数のメールが来るので、相手をやきもきさせたこともしばしば。

それだけではありません。いつもの筆不精をしていたら、ある日、その方の突然の訃報が届いたことがあります。あのときの自分の怠惰さを、私は今でも後悔しています。

だからこそ、ゲーテの言う「この世のもっとも秀でた人」に出会うと、私もそうならなければと思いを新たにするとともに、あのときの苦い思い出が、ズキッと針をさすような痛みとともに、私の心に蘇ってくるのです。

今は「つながり」時代。すべてに気を配りすぎて、気疲れしてしまう人も多いかもしれません。だからこそ、できること、できないことをなるべく早く明確に意思表示することも大切な「気遣い」。もちろん相手が気疲れしてしまうような、こちらからの過度な連絡も避けたいものです。

相手にとって最適なアクションは何かをつねに考えながら、この春風のように爽やかな対応ができる大人の女性は、とても素敵です。

自分に「生き生きとした天分」があるかどうかは人様に判断していただくしかないのでしょうが、であればなおさら、手近なことや気遣いができるような人になりたいものです。

新しい季節。新しい人や、環境との出会い。そして新しい自分との出会い。

一つひとつを見れば、取るに足らないような小さな心がけも、つねに実践していくことができれば、この春は誰もが一目置くような「新しい素敵なあなた」との出会いが待っています。

 

 

適切な答えは、愛らしいキスのようだ。

(格言と反省)

大好きな言葉です。ゲーテはなんと素敵なたとえを使って、的確に受け答えや対応をすることの大切さを表現したことでしょう。私がはじめてこの文章に出会ったとき、「さすが文豪!」と、うなりました。

上司や部下、あるいは取引先から、的を射た返答が返ってきたときの「すっきり感」、誰もが味わったことがあると思います。むしろ、質問の答えになっていないような返答だったときに、そのありがたみがわかるとも言えますね。返答や対応の仕方でその人の仕事の質がわかるとはよく言われることですが、クレーム対応などはまさに毎日がその連続。それを本業にしている人には、頭が下がります。

私は、「適切な答え」とは、質問に対する文字どおりの「答え」だけでなく、相手が望むような対応すべてだと考えています。だからこそ、私は先にご紹介した言葉とセットで覚えています。

たとえば、知り合いを見つけたら、相手より先に爽やかな笑顔で挨拶する。

たとえば、何か探しものをしている人がいたら、「何を探しているのですか」「お手伝いしましょうか」と声を掛ける。もしその人より先に探しものを見つけたら、「はい、どうぞ」とにこやかに手渡す。

あるいは、自分がそんなふうに人様に親切にしてもらったら、きちんと顔を見て「ありがとう」とお礼を言える。

ゲーテの言う「愛らしいキス」は、愛嬌だけではありません。相手がほっとするような優しいまなざしと、はっとするような適切な対応。その二つがあってこそ。

この春、あなたもいっぱいの「愛らしいキス」を振りまいてみませんか。

そうすれば、あなたの周りはいつも春の陽気のように、明るく爽やかな空気に包まれていくはずです。

 

 


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