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関口 暁子 文筆家/エッセイスト doppo 大変なとき、嬉しいとき。ときに支えられ、ときには今以上に輝きを増すことができる。「言葉」というものは不思議な力を秘めています。今、私たちの目の前のステージにいる「あの著名人」も、誰にも知られず努力を重ね、感謝を繰り返し、ここまで生きてきたのです。 彼らがその長い「活躍人生」の中で支えに… |
あなたらしく生きるために~バックの言葉⑩ |
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今年の残暑は厳しかったですね。 10月に入ってからも30℃を超す日があったり、朝晩は冷え込んだり。 不安定な天候で、早くもインフルエンザも流行っているようです。読者のみなさまもお気をつけくださいね。
幼稚園年少さんのわが子は、この秋、初めての大運動会でした。 6月に行われた小運動会は雨天のために室内遊びに変わってしまいましたが、そこではみんなと一緒に踊らずにウジウジしていました。 でも本来は、家では踊るのが大好き。 それでも恥ずかしい気持ちが勝ってしまっていたのでしょうね。 ところが、今回ばかりは、そうとう気合が入っているご様子。年少さんの演目を、毎日毎日家でも練習していました。 運動会当日は、演目で使う曲の歌詞どおり、 ♪朝も早よから、目が覚め~♪ いつもは7時30分に起こしに行っても眠そうなのに、当日はひとりで6時に起床。 私がキッチンでお弁当作りをしていると、トントントンと階段を一人で降りて、楽しそうに 「ねえ、ママ。本当にさ、お歌みたいに、♪朝も早よから、目が覚め~♪って、なったね!」と話していました。 当日は平年よりも7度高いという、31℃の炎天下。 暑さと疲れと、少々体調も怪しかったこともあり、本人も38℃を超す熱を出してしまいましたが、その前に、どうしても踊りたかった踊りを披露できて、満足だったようです。 恥ずかしがり屋のお寝坊さんも、やりたい時にはやれるんです。 人って変われる!のお手本を見た思いでした(笑)。
さて、10月も後半。あと二ヶ月半で今年も終わりです。 月日が経つのは何と早いことでしょう! 年度で言えば、あと半年を切りましたが、そんなときに長男が通う小学校で、六年生の転校(転出)がありました。 お引越しをしたわけでもないので、転出するに足る理由があるわけです。 じつは、そのお母さんとは面識があって、内情は聞いていました。私なりの解決策を提示してみたりはしましたが、そのご家族独自の行動を採られました。 本当は、無事に仲良しの友達とこの学校で卒業したいと本人も思っているし、ご両親も望んでいました。 けれども、解決どころか、彼を取り巻く状況は悪化をしてしまったために、やむなく転出をされたということでした。 力になれず、申し訳ない気持ちになっていたところ、 「新しい学校で、とても楽しく通っています! 思い切って転出して良かったです」 と、ご報告をいただきました。
人を相手にトラブルが起きたとき、自分が一所懸命変わろうと努力するだけでは、残念ながら解決しないことがあります。 それが非力な子供なら、なおさらです。
そんなときには、「その場から離れる」「自らの環境を変える」というのも、立派な解決策のひとつです。 でも、大抵は何らかの理由で頑張ってしまう。 頑張って頑張っても…。それが報われず、頑張った側が力尽きてしまうこともあります。
「転校も辞さないという決意です」と、そのお母さんから言われていたものの、家はそのままで転校するのは大変だろうなと思っていました。 でも、母の、子を想う気持ちは強かったのですね。 晴れて、新しい学校、新しい先生、新しい友達と、生き生きとした小学校生活になったのは、お子さんご本人の努力はもちろん、ご両親の子供への愛情の強さの賜物でもあると思います。
そんな報告を聞いていたら、イリュージョンの中の、「ドン」(救世主)が主人公リチャードに言った、こんな言葉を思い出しました。 今日は、『救世主入門』からの言葉ではありませんが、ご紹介したいと思います。
「どうしても言いたいことがある。 自由が欲しいときは、他人に頼んじゃいけないんだよ。 君が自由だと思えばもう君は自由なんだ。」
なにかから自由になりたいと思ったとき、本気でその自由を勝ち取ろうとしているのであれば、それは手に入るのです。 けれども、多くの人は「そんなことは無理」と言います。
ドンは続けます。 「リチャード、このことのどこがいったい難しいんだ? でも、群衆は耳を貸そうともしない。ほとんど全員がそんなこと信じられないって言う」
求めている自由を束縛している、自由が羽ばたくのを邪魔している「何か」によって、多くの人はそれを達成しないからです。 「何か」とは、人によるでしょう。 常識、世間体、見栄、羞恥心。
件のご家族のケースは、 学区だから、近所だから、転校するのは世間体が…、 などとはけっして考えず、 わが子の心の健康を第一に考え、行動を起こされた結果、お子さんの心の自由を手に入れることができました。
わが子も通う学校で、転校しなければならないほど、心に傷を負った子供が出てしまったことは、とても残念な思いです。 けれども、その子が、新しい人生を歩むきっかけとなった決断力は、けっして記憶の奥にしまっておくものではなく、誇りに思って生きていってほしいと願います。
私も、そして読者のみなさんも 大きな決断をした少年とそのご両親から勇気をもらい、 自分自身の自由を邪魔している「何か」を手離せるようになると良いですね。
少し時期外れの少年の門出に、心からエールを送りたいと思います。 未来に幸あれ!
救世主ドンも、きっとあなたの輝ける未来を応援していますよ。 そう、もちろん、読者のみなさんの未来も。
schoenen Tag noch♪
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