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津田 恵子 リカレント教育コンサルタント Happiness insight
Happiness insight合同会社 CEO/人的資本経営・well-being経営を目指す成長企業のお手伝い/累計2000人の面接を通じたノウハウで採用活動やリカレント教育推進・導入支援/海外トレンドキャッチ/早稲田ビジネススクールMBA/中3・小6・5歳3児の母
女性のリスキリングを考える リスキリング 2023-08-15
リスキリングで目指す『デジタル人材』とは何か?

こんにちは、リカレント教育コンサルタントの津田です。夏休みシーズン中の方もいらっしゃるかと思います。長いお休みの時は、業務から離れて、気になっていた本を読んだり、資格のことを調べたりと、学びの時間を取ってみるのがおすすめです。楽しいレジャーの後にぜひ、やってみて下さい。

本日は、リスキリングとよくセットで議論される『デジタル人材』について解説します。

 

デジタル人材の定義

デジタル人材というとAIや最新知識、ツールを使いこなして、アナログ的な仕事の仕方を改善していく人、というイメージがあるかもしれません。経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、企業・組織のDX推進を人材のスキル面から支援するため、「デジタルスキル標準」を取りまとめています。

デジタルスキル標準は「DXリテラシー標準」と「DX推進スキル標準」の2つの標準で構成され、前者はすべてのビジネスパーソンに向けた指針及びそれに応じた学習項目例を定義し、後者はDXを推進する人材の役割(ロール)及び必要なスキルを定義しています。

 

DXリテラシー標準

ビジネスパーソン一人ひとりがDXに関するリテラシーを身につけることで、DXを自分事ととらえ、変革に向けて行動できるようになることを目的に作成されたもので、IT系の職種でない人も全員、スキルを底上げしていくようなイメージです。デジタル関連のバックグラウンドがない場合、まずはこのレベルを目指すのが良いと思います。

分かりやすく、「活用されるデータ」に関する部分を取り上げました。

●データ:①社会におけるデータ

     ②データを読む、説明する

     ③データを扱う

     ④データによって判断する

●デジタル技術:①AI

        ②クラウド

        ③ハードウェア・ソフトウェア

        ④ネットワーク

そして、マインド・スタンスにも触れられており、今までの仕事の在り方を変えていく必要がありそうです。

●マインド・スタンス:①顧客・ユーザーへの共感

           ②常識にとらわれない発想

           ③反復的なアプローチ

           ④変化への適応

           ⑤コラボレーション

           ⑥柔軟な意思決定

           ⑦事実に基づく判断

 

DX推進スキル標準

一方こちらは、DXを推進する側、IT部門やDXプロジェクトに参画している方に、必要なスキルを定義したものです。DXを推進する人材の役割や習得すべき知識・スキルを示し、それらを育成の仕組みに結び付けることで、リスキリングの促進、実践的な学びの場の創出、能力・スキルの見える化を実現するために策定されています。

データサイエンティストやソフトウェアエンジニアなど、職種に目が向きがちですが、DXリテラシーを飛び越えてこの領域に来ることはできません。まずは一歩ずつ積み上げていきましょう。

今、デジタル人材を目指す人が取るべき資格

<初級編>

ITパスポート

ニトリ社が全社員の8割に取得を義務付けたことがニュースにもなりました。

具体的には、新しい技術(AI、ビッグデータ、IoT など)や新しい手法(アジャイルなど)の概要に関する知識をはじめ、経営全般(経営戦略、マーケティング、財務、法務など)の知識、IT(セキュリティ、ネットワークなど)の知識、プロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野の総合的知識を問う試験です。
ITを正しく理解し、業務に効果的にITを利活用することのできる“IT力”が身につきます。IT知識のみならず、幅広い領域から出題されるのが特徴で、総合力を試されます。

テキストに沿って勉強し、過去問をしっかりやっていれば、比較的短期間で取得できると思います。

<中上級編>

ディープラーニングG検定

ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定するもので、G検定とE検定があります。G検定は、ビジネスサイドの立場で利活用すべき、ディープラーニングの知識です。(E検定は技術者に必要なレベル)

「AIで何ができて、何ができないのか」「どこにAIを活用すればよいか」「AIを活用するためには何が必要か」が理解できるようになり、データを活用した新たな課題の発見やアイデアの創出が可能になる、デジタル施策の推進に自信が持てるようになるなど、ビジネスやキャリアの可能性が飛躍的に広がります。

付け焼刃の勉強だと、試験時間が圧倒的に足りません。しっかりと計画を立てて、暗記して、反復することがお勧めです。

次回は、女性のキャリアがぶつかる壁について、書いていきたいと思います。

皆様、よい夏休みをお過ごしください。


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