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吉田 美智子 ユング派心理臨床家・臨床心理士 はこにわサロン東京
ユング心理学に学ぶ 自分らしい生き方を探す旅 メンタルカウンセリング 2017-02-09
働く人の”うつ”は魂からの黄色信号

はこにわサロンの吉田です。わたしは30代のとき年収8桁を稼ぐマーケティングマネージャーでした。仕事は大変でしたけど、報酬もいただいていましたし、苦労してたどり着いた仕事でしたから満足していたと思います。でも、38歳のときに、急にがんばる意欲が出なくなって、やめてしまったんです。

当時はフランスの会社に勤めていましたが、わたしはフランス語は話せず、コミュニケーションに不自由感がありました。本社とのやりとりが真夜中になることも少なくなく、疲れも溜まっていました。でも、まさか仕事を辞めるなんて!そんな大それたこと、自分がするわけがないと思っていました。一方で、ずっと頑張ってきたのだから、ここらで休みをとってもいいんじゃない?という気持ちもありました。

ですから、最初は軽く考えていました。2〜3ヶ月のんびりして、好きなことをしたり旅行に行ったりして、また新しい仕事を探せばいいや。趣味のダンスや山歩きをしていると楽しいし、元気になった気がします。それなのに、仕事となるとまったく気持ちが動かないのです。

この頃、わたしがメモ用紙に描いた絵があります。大きな水瓶が干上がって、しかも瓶にひび割れが入っている絵・・・。自分でもびっくりしました。さすがにマズイと思い、就職活動をしてみたのですが、やはり気持ちが動きません。仕事を紹介してくださるエージェントの方に「わがまま」と言われてショックだったことも。

すっかり落ち込んでいたときに、運命的な出会いとなったのが、河合隼雄さんの『人間の深層にひそむものーおとなとこどもの心理療法』というエッセイ集です。コピーをとって何度も繰り返し読みました。河合隼雄さんの本を片っ端から読みました。それがユング心理学との出会いです。このあと、大学院に入りなおして心理学を学び、臨床心理士として10年仕事をしてきました。

この経歴、説得力ないだろうなぁ・・・。でも、これは本当に起きた話。

 

わたしの転身を知った大学時代の友だちは「あれ?心理学きらいじゃなかったっけ?」と言います。そういわれてみれば、昔は心理学のこと否定していたかも。

さて、ひび割れた器のイメージについて、最近ふと気づいたことがあります。このひび割れは、自分の殻を割るイメージだったのではないか?ということです。そう考えると、いろいろなことが納得できました。自分の殻を割ってみたことで、心理という新しい泉に出会えたのかな。

臨床でクライアントにお会いするときには、その方の水瓶の様子をイメージしてみます。小さな水瓶で常に水を補給してあげる必要がある人もいれば、大きさは申し分ないけれど人生の転機にぐっと水量が減ってしまっている人も。

できることなら、枯渇する前にお水を補給できたらいいですね。でもね、人生には殻を割るべきときもおとずれる。それは魂からのメッセージ。大切に受けとめて、生まれなおすと、自分では予想もつかなかった豊かな人生に出会えるかもしれません。

 

参考文献:河合隼雄『人間の深層にひそむものーおとなとこどもの心理療法』、槇村さとる『恋のたまご』、山本鈴美香『ひっくりかえったおもちゃ箱』

 

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