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■ 東京ウーマンインタビュー


女性議員達が突き動かすTOKYOの子育て支援Vol.2

女性のキャリアアップに必要な条件とは
片岡:現在お二人とも区議でいらっしゃいますが、この後国政にでるとか、あるいは区議長さんになるとか、政治の世界でのキャリアアップについて考えた時に、女性であるということは不利になると考えますか。

清家:キャリアという意味では、政治家って子供がいてもいなくても、むしろいたほうがいいぐらいと思いますが、生活は大変かなと思いますね。家族へのしわ寄せが大変。

ひうち:区議長を見ていると男性でも大変ですよね。時間的にも毎日拘束されるし、やはり議会対応が大変ですしね。男性でもアップアップな感じです。

清家:いろいろなことが、夜に決まっていく感じがしますよね。

道村:昔のノミニケーションみたいなのはありますよね。

清家:政治の世界なんか特にそうじゃないですか。すごく古い世界なので。

道村:それはすごくわかります。私も同年代から30前半くらいの年代なので、やっぱり子育て出産で壁を感じる方も多いですし、それでリタイアする方も多いので。それでも女性も働くことをやリーダーになることを推進されて、一方で子供も産みたいと思うと「どうすればいいんだ!」と三重苦みたいな気持ちにもなります。

片岡:選択肢が多いと思いますね。女性の方が。男の場合あんまり悩むも何も、そんなに・・・。逆に抜けられないんですけどね。

道村:そこで勝ち抜いていくしかない、みたいなね。

片岡:女性の話で難しいのは、本当の昔は選挙権がなかった時代があるじゃないですか。平塚らいてふさんとか、市川房江さんの時代のウーマンリブ、フェミニズムの話と、そんなことはなくなって普通に会社で働けるようになって、その中でどう不公平をなくして頑張っていくかという、土井たか子さんとかの世代の話と。

現在大学で教鞭を執っているんですが、むしろ、今では女の子の方が積極的で元気がいい場合も多い。優秀な子も本当に多い。ただし、そこから先、キャリアとしてどこまでいけるかと言うと、アメリカですらまだ大統領出ていないじゃないですか。ガンガンいって欲しいんですけど、送り出す方としては社会の環境にはまだ少し不安がある。国会議員を50人女性にする宣言等もありますが。

清家:やった方がいいと思いますよ。

ひうち:女性の方が多いくらいなのに、政治の世界では…。
道村:少ないですよね。リーダー職も増やさなきゃいけないし。何が変わればいいんでしょうか。

清家:政治家とか管理職とか意思決定の場に3割以上は女性が入るというのは究極の特効薬だと思います。行政の子育て支援を完璧にして、夏休みも子供の世話は全部見てくれる。そうなれば、すごく働けるけど、両親が両方ずっといないという状況は子供にとって本当にそれでいいのかなと思うんですよね。仕事ってやればやるほど結構夢中になってしまう。でもやはりある程度両方の働く時間が見直されなければいけない。その仕組みを作るところにちゃんと女性が入ってくれないと変わらないと思います。

ひうち:震災のときに防災会議に女性が全然いないという話が出ました。避難所の運営も、生理用品とか仕切りについても隣に知らない男性がいたり、思春期の中学生・高校生は気を遣うじゃないですか。避難所も町会も男性や年配の方が多くてそういうところに気づかないから、さっきおっしゃっていたように、意思決定の場から女性を入れるのが大事だと思います。

道村:片岡さんみたいに女性が優秀だって言ってくれるのもありがたいですけどね。

片岡:私はメディアの世界に最初入って、入社時から専門知識を持っていたり、取材経験が長かったり、英語が堪能だったりと、自分よりずっと優秀な女性が周囲に大勢いたから全然違和感がないですよ。上司が日本人の女性だったことも、外国人の女性だったこともありますし。本当にその人の環境ですよね。

清家:私が以前聞いたことがあるのは、男性のトップはみんな国家公務員の方に行ってしまうので、そうするとその次のランクの仕事からは、男性の2番手の層と女性のトップの層、というように一つずつずれているから、どこの職場も女性が優秀という話。

片岡:確かに私はテレビ局でしたが、アナウンサーもそうですが、メディアの世界は女性が割と入りやすいことは入りやすいんですよね。入ったその後が大変だけど。

道村:安倍首相が何割女性と言われるのを聞くと、徐々に変わっているのかなという気がしますが、実際現場で働いている私たちからすると「何か変わったかな?」という感じがしちゃうんですよね。

ひうち:たしかに時間はかかりますよね。社会の雰囲気というか、昔は女性が結婚したら寿退社が当たり前だった時代から、今は大学を卒業したら就活して、会社に入るのが当たり前になって、次もう一歩という感じ。そんな気がします。

道村:女性の議員さんが増えている感覚はありますか。

清家:増えていると思いますね。港区なんか結構多いです。

ひうち:女性が多いということで話題になったことがありましたね。立候補してね。

道村:ミスコン選挙とか?そういう風に言われちゃうのもなんか嫌ですよね。

片岡:「女性枠」みたいな特別枠ができちゃって、その少ないパイの争奪戦になっちゃうとまたおかしな話になっちゃうからね。
これからの男性に求めるもの
道村:世の中の男性全般に、こういうことを気遣ってほしいとか、こういうふうに意識を変えてほしいということはありますか。
清家:「育児、家事はやってみなさい」っていう感じですかね。(笑)

道村:それは結構生々しい。旦那さんは全部やっているんですか?

清家:やってくれていますよ。毎回戦争ですけど、それを徐々に8年積み上げるとですね、すっかりイクメンができあがる。(笑)

道村:イクメンにする方法を教えてください。

清家:「もういかなきゃいけないから」「土日も仕事だから」「えー」みたいな。「掃除も洗濯もする時間ない」そういう感じですかね。手伝ってくれないと、生活がまわらない。

道村:とにかく任せると言うのがイクメンを育てる方法ですね。

清家:すっかり周りのママたちに、「どうしたらこんな旦那さんを捕まえられるの?」みたいなイクメンになってくださいました。(笑) すごく感謝しているし、おかげで愛も絆も深まったかなと。老後も仲良くできそうです。

道村:そこまでの苦労があるわけですよね。

片岡:うちの奥さんは、僕の教育の仕方が間違ってたのかな。僕がそこまで上手に育ってないんですよね。(笑)

清家:仕事ばかりでなく、家庭もちゃんと大事にするというのは結構私たち世代では広がっているじゃないですか。公園やプールに行っても土日はパパばっかりだし。うちも週末に子供を公園に連れて行ったり宿題見たりするのをパパがやってくれているし、すごく小さい頃から一緒に子育てをしてきてくれたので、子供がパパに懐いているし、かわいいですよね。家事もやっていれば大変さがわかるので、理解が進んでいると思います。

子供のことって特に男の人は仕事に夢中になると忘れがちになる人が多いと思うんですけど。この世代が上に立ってきたらだんだん変わってくるのかなと思います。家族が大事というのは当たり前、だから仕事を効率化するという考えになってこないとみんなが生きにくいと思います。

道村:そういわれてみると、数年前から雰囲気は変わってきましたもんね。男性側の意識も変わっているのかもしれないですね。残業はカッコ悪いみたいな感じになっていますよね

ひうち:今はちゃんと定時で帰れという風になっていますもんね。残業したらなんでだっていう感じ。やはり働き方とワークライフバランス…。色んな方からお話を伺っていても、その変化はあるなと思います。

道村:女性はここまで頑張って働くし、子も産むし、リーダーもやるし。

清家:あとは男性が変わってくれるとちょうどいいかな。変わってくれないとやっぱりいろんなところで生きづらさが。みんなが生きづらい社会になっちゃうんじゃないかな。

片岡:そのほうが本当は男性のためにもなるんですよね。

清家:私のママ友で子供が4歳の時にガンで亡くなったママがいるのですが、パパはノルウェーの人で、子供を連れてノルウェーに帰ったんですけど、毎年日本に帰ってくるので会っています。いわゆるシングルファーザーなんですが、日本で働いていたときはすごく忙しくしていて毎晩帰宅も遅かったけど、ノルウェーでは朝8時に子供と出勤して、4時には帰宅して11時くらいまでずっと子供と過ごしているそうで、すごくいい環境だと言っています。

ひうち:人づくりは国づくりですね。国の発展にもつながる。

道村:人が豊かにならないと、仕事にも反映されないですよね。

清家:休みはドーンととる。みんなでとる。

片岡:でも年俸一緒だったりする。(笑)

道村:心も豊かになって、全員ハッピーみたいな感じですね。男性がもうちょっと変わってほしいという思いはありますが。

清家:学生時代からの女友達とよく話していたのは、みんなそれなりの大企業の総合職で働いていて、成績も売り上げも、もうこれ以上そんなに頑張っても上がらないのに、それをなんとかやれやれってずっと言われ続けて、それでみんな鬱っぽくなっていくという話ですね。頑張るとかの問題ではなく構造の問題なのに。精神科医の友人が「30代鬱」がみんな同じこと言ってくるんだよと言っていました。

片岡:やり方を変えなければいけないのに「頑張ろう」と精神論になると、燃え尽きちゃうんですね。

清家:「頑張ろう」も、男性の考えが変わると全体がいい感じですかね。

片岡:20代の今の男の子が30になって家庭持つようになると、ずいぶんクレバーな感じ、要領よくちゃっちゃっとやってパッと帰る感じになりそうですね。

道村:今の20代こそ男女に関してあんまり差を感じてないですよね。

片岡:それと同じようなことを僕がやっていたつもりなんだけど、ちょっと変わった子扱いされて。(笑) 宇宙人扱いされたり、「なんで定時で帰るの?」「いやいや定時ですから」みたいな。とっとと終わらせてとっとと帰る、そういう人は、結局フリーランスに向いているのかもしれない。

清家:ivote(アイ・ヴォート)とか、女子大生たちに社会で働くことについて話をするような場所では、「おうちが好きな人と結婚したほうがいいよ」と言っています。じゃないと仕事と両立できないから。働かざるを得ない時代だし、共働きが人生最大のリスクヘッジじゃないですか。それをどう楽しくやっていくかを考えたら、やっぱり家が好きな人がいいという結論になる。

道村:清家さんもそうですけど、仕事はやればやるほど面白くなってくるっておっしゃっていたじゃないですか。やっぱりそこは変わらないですよね。

清家:そうですね。でも今思うのは、子供が可愛い時期にちゃんと時間が持てただろうかということです。今急に焦って、もう2年生なので、「あと何年だ?」みたいな。だからやり残したことやらなくちゃ。もっとこういうところに連れていってあげたかった、やってあげたかったみたいなことを思います。あっという間に手を離れていってしまうので。娘は本当にかわいくてたまらないです。
働く女性へのメッセージ
道村:最後に、働く女性に対してアドバイスやメッセージを頂けますか。

清家:私は、大義を見失わないで働くことが大事だと思っています。いろんなことに惑わされたり、巻き込まれたりするけど、迷ったときには自分の大義がどこにあるのかというのを思い出します。「困っているママたちの声をちゃんと届けよう、実現しよう」と思って始めたので、そこへ戻れば道は見えてきます。

ひうち:人生は一回しかないので、自分のやりたいことをやること。結婚だとかそのあたりは人としてバランスを取るということだと思うんですが、やはり何事にも自分が後悔しない人生にしたいなと思っています。自分で決めたことなら人のせいにしない。決定して、自分でちゃんと責任をとる。そのことが重要な気がします。

片岡・道村:ありがとうございました。
清家 あいさん
港区区議会議員
港区東麻布生まれ。青山学院中等部入学、高校3年時に「新南ロータリークラブ」から交換留学生として、オーストラリアの公立高校に1年留学。青山学院大学国際政治経済学部、国際政治学科卒業(現代ロシア論・袴田茂樹ゼミ)。産経新聞の記者として7年、主に社会部で事件、行政取材を担当。結婚・出産と仕事の両立に悩み、退社。フリーランスになるも、待機児童のため西麻布で子育てに専念。保育園にも幼稚園にも入れない港区の現状はおかしい!と、ブログ上で現場の声を集め、行政に提言する「港区ママの会」発足。2011年4月、港区議会議員選挙5位初当選。2015年4月、同選挙でトップ当選。民主党。港区議会「みなと政策会議」幹事長。地方政治での活動実績に贈られる「2014年度 マニフェスト大賞/ネット選挙・コミュニケーション戦略賞 最優秀賞」受賞
公式ホームページ:http://www.seikeai.jp/
http://ameblo.jp/aizeye/
ひうち 優子さん
世田谷区区議会議員
東京生まれ、世田谷育ち。筑波大学附属小・中・高等学校 卒業。東京学芸大学教育学部 数学専修 卒業。慶應義塾大学 法学部 卒業。幼・小・中・高等学校教諭一種免許取得。司書教諭免許取得。元ミス世田谷。行政書士として活躍中。無所属 2007年初当選 3期目。「2015年度 マニュフェスト大賞 政策提言賞 優秀賞」受賞
公式ホームページ:http://www.yukohiuchi.net/
道村 弥生
株式会社ハグカム 代表取締役社長
1984年生まれ。明治大学商学部卒業後、2007年に株式会社サイバーエージェント入社。大手クライアントの営業、新規広告メディアの開発などに携わる。スマホゲーム子会社の立ち上げ、サイバーエージェント本体の人事本部にて新卒採用などを担当した後、Ameba総合プロデュース室の室長としてコミュニティサービスの事業戦略や品質改善、アメーバ事業本部全体の組織活性など幅広く行う。教育ビジネスへの想いが募り、2015年にサイバーエージェントより独立。
片岡 英彦
株式会社東京片岡英彦事務所代表
東北芸術工科大学企画構想学科/東京ウーマン編集長
京都大学卒業後、日本テレビで、報道記者、宣伝プロデューサーを務めた後、アップルのコミュニケーションマネージャー、MTV広報部長、日本マクドナルド・マーケティングPR部長、ミクシィのエグゼクティブ・プロデューサーを経て、片岡英彦事務所(現:株式会社東京片岡英彦事務所)設立。企業のマーケティング支援の他「日本を明るくする」プロジェクトに参加。フランス・パリに本部を持つ国際NGO「世界の医療団」の広報責任者就任。2013年、一般社団法人日本アドボカシー協会を設立。戦略PR、アドボカシーマーケティング、新規事業企画が専門。東北芸術工科大学 広報部長/企画構想学科 准教授。
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