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■ 東京ウーマンレポート


[W.I.Nで出会った素敵な人]スティーブン・A・ヘインズさん(パーソナルトレーナー)

W.I.Nで出会った素敵な人

スティーブン・A・ヘインズさん
パーソナルトレーナー
スティーブンマジックの秘密
スティーブンさんのワークショップにW.I.N. Conferenceで参加させていただきました。はじめは堅い表情の参加者が次第にスティーブンマジックにかかり、幸福感に満ち溢れ、光輝く笑顔でワークショップを終えたのがとても印象的でした。本日は是非、スティーブンマジックの秘密についてお話を伺わせてください(笑) まず、来日したきっかけは?
来日のきっかけは、生まれ故郷のサンフランシスコでダンサーとして活躍中に、日本で活動しないかとスカウトされたことです。来日した当初は「ダンサー」と「エンターテイナー」として活動していましたが、その後たくさんの友人やエイベックスの方々のお蔭で様々な機会に恵まれ、活動の幅を広げてきました。今はダンサー、モデル、俳優、トレーナーと幅広く活動しています。
幅広くご活躍なさって、素晴らしいですね。考え方や指針など、スティーブンマジックの源泉を教えてください。
このような機会に恵まれ、自分は世界で一番『Lucky』だと思っています。 人は幸運をお金や物で測りがちですが、私は両親・家族、そしてよき友がいてくれることや、健康なこと、住む場所や食べ物があること、そして平等に権利やチャンスが与えられた国に住めることを『Lucky』と考えています。

このような考えに至ったのは、宗教の影響という訳ではありません。私は豊かな国に生まれ、世界の中で誰よりもお互いを大切に想い合う愛情深い両親の元で育てられたからです。家族の一人ひとりを大切に想い、お互いを尊重し、公平に愛する家族のもとで育った毎日が私の原体験と言えます。

そんななか、両親から学んだこともう一つがあります。 それは、自分がLuckyであるからには、自分が受けた恩恵を周りの人に『Share』するという考えです。自分が誰かへ幸せを分け与えて、その人が直接僕に返さなくても、どこかで他の人に幸運を分け与えてくれれば、私はとても嬉しいです。

人生はゲームに例えられると思います。ゲームというと誤解されそうですが、ゲームには必ず勝者と敗者がいます。フェアプレーで挑めば誰でも勝つチャンスがあり、公平にチャンスが与えられている。人生はそうあるべきだと考えます。
日本の女性について
W.I.N.Conferenceのワークショップでは「Walk your way into success (成功へ歩きだそう)」というテーマでしたが、日本の女性のWalkingスタイルはいかがですか?
残念なことに日本の女性たちは、あまり素敵にWalkingをしません。家の中でスリッパを履くことに慣れてしまっていることや、自分の足に合っていない靴を履いているため、「歩く」というより足を引きずっています。 正しく歩くことを学ぶと、魅力的な女性たちがもっと素敵になりますね。それは、ただ「歩く」という行為ではなく、「歩く姿」と内面の一致といえるでしょう。 すべての女性は美しいのですから、自分に自信をもっていただきたいです。
ワークショップでは『Respect』という言葉を何度も繰り返していました。
『Respect(尊重)』は本当に大切なことです。ワークショップではお互いを尊重し、また自分自身に対しても自尊心をもって欲しいと思い、『Respect』を繰り返し伝えています。どのような人に対しても『Respect』をもって接することができれば、争いごとがなくなり世界に平和が訪れると思います。 尊重することは、どんな場面においても一番大切で、自分と違うことに対して理解しようとする努力が必要です。
誰に対しても『Respect』するというスティーブンさんの姿勢は素晴らしいですね!しかし皆が簡単にできることではないのでは?
NO! それは違います。「難しい」と言い訳して実行しないだけで、なに一つ難しいことはないのです。 誰もがみな、自分以外の人に意見を聞いてもらい、理解されるチャンスがあるべきだと思います。 日本では女性が十分に『Respect』されていないと感じることがあり、とても残念です。 アメリカの女性はもっと強く(笑)、誰からも尊重され、自分たちの考えや感じたことを自由に表現します。 日本の女性たちも、こうあるべきだと思います。人は常に尊重され、周りから認められる権利があると強く信じています。
『Walk my way(自らの道を歩む)』
スティーブンさんはモデルやビューティーコンテストを目指す方々だけでなく、一般の女性にもウォーキングレッスンを実施し、たくさんの女性に夢や希望を与えていらっしゃいます。
私はWalkingではなく『Walk my way(自らの道を歩む)』と表現しています。 多くの女性たちは年齢や固定概念にとらわれ、周りからの評価を気にしてしまいますよね。 だから、まずは一歩ずつ自信をもって「歩く」ことから始めるよう勧めています。歩くと必ず前進するでしょ!

人は生まれてまず愛され、優しく抱っこされます。そこから一歩ずつ歩くことを学び、前進する喜びを知るのです。「歩く」ことから自信をつけ、美しい姿勢で立ち振る舞うことで、心も大きく成長します。 自尊心をもって前進することにより、新しい世界に踏み出し、視野を広げ、自分自身を成長させることができます。そうすることで、世の中から受けた恩恵を世の中に返すことができるのです。

自分が学んだことや知恵をひとり占めにせず、世の中に共有することや他者にチャンスを与えることがとても大切です。 毎日が学びの場所です。日々、自分が見ていることや直面することから学び、考え、理解を深め、感じることができるのです。

だからWalkingはとても大切!ちゃんと顔を上げて、前を見て、笑顔で歩くことが大事です。 もう一つ、前進するのと同じくらい、大切なことがあります。 鏡の前に立ち、鏡に映った自分の姿をしっかりと見つめること。その上で、自分の好きなところと好きではないところを書き出し、自分を客観的に見つめ、自分に必要なことや正すべきことは何かを認識すること。 今の自分を受け止め、認めることが大切です。自分を認められない人は、人からも認められません。
日本に長くお住まいですが、スティーブンさんは日本についてどのようにお考えですか?
日本はとても安全で、清潔で、便利で、たくさんのチャンスを与えてくれる素晴らしい場所です。 しかし、残念に思うことがいくつかあります。 まず、女性が未だ平等に扱われていないことや、自尊心が十分持てない女性がいることに、いつも心が痛みます。幸せではない状況に我慢して、自分を犠牲にしている女性に会うと『Put your red high-heels on and walk out your way!』(赤いヒールを履いてさっさと前に進みましょう!)とアドバイスしたくなります。

2つ目は、電車でお年寄りに席を譲らない若者を見ると、とても残念に思います。 今ここに在る平和で豊かな素晴らしい世界を一生懸命作ってくれた人生の先輩方に尊敬を示さず、寝たふりやスマホ/ゲームをして気付かないふりをする若い人たち。そんな時その人たちの肩をたたき、席を譲るよう声をかけます。 3つ目は、日本人は意見の相違がある時、壁を作り自分の率直な意見や考えを言わないこと。

私にはとても素晴らしい日本人の友達がたくさんいますが、時には意見の違いが当然あります。そのような時、一生懸命説明して、お互い歩み寄り、少しでも理解し合いたいと思うのですが、「日本人だから」という一言で諦めてしまうこと。誰にでも自分の意見を述べる権利があるのです。意見の違いを埋める努力をすることにより未来が変わっていくのに、と考えるととても残念です。

人には「限界」というものが存在すると言いますが、「限界」は人によって決められることではなく、自分自身で決めることだと私は思います。年齢や性別、又は世の中の価値観で決めることではなく、既存の枠に囚われず、自分に素直になり自分自身をHappy にすることをするべきだと思います。 自分をHappy にできるのは自分自身だけです! 『Life is Simple!』(人生はシンプル。)自分自身の囚われた考え方によって人生を複雑にしていることことが多々あることに気づいてほしいです。
日本中の女性に『Self-Confidence』(自尊心)を
日本でのスティーブンさんのミッションとは?また、これから活動してみたいと考えていることはありますか?
まずミッションとして、ウォーキングを通じて日本中の女性の『Self-Confidence』(自尊心)と勇気を引き出し、美しく輝き変化するチャンスを与えることです。次に、未来を創る子ども達とも活動したいと考えています。正しい教育を子ども達が受けることにより、より良い未来が子ども達によってつくられるので、是非子ども達と活動したいと考えています。

また都市部だけでなく、日本中の女性や子どもからお年寄りまで様々な方々にウォーキングを通じて自尊心と元気をもって欲しいとも願っています。先日は宮城県気仙沼市でハローキティーちゃんと一緒にワークショップをしました。(笑) そこでは子どもからお年寄りまで参加してくれ、震災でとても辛い体験をされた方々もたくさんの笑顔を見せてくれました。人々に笑顔と自信を与えるチャンスに恵まれた自分の今の仕事に誇りを持つと共に、私は世界一『Lucky』だと実感しています!
Everyone should have love, respect, freedom and a chance for tomorrow.
本日はお忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました。日本中の女性たちが自信に満ち溢れた姿で人生を前進するよう、またスティーブンさんの益々のご活躍をお祈りしております!
スティーブン・A・ヘインズ(Steven A. Haynes)さん
サンフランシスコ出身。ダンサーとして来日。ダンサー、モデル、俳優、マルチタレントとして テレビ番組、CM、映画、舞台などで幅広く活躍。ダンスの要素を組み込み、ダイナミックな表現力と個性を引き出す独自のウォーキング・レッスン・スタイルを確立。2006年から2009年までミスユニバースJAPANのパフォーミングパートナーとして数多くの美女達をステージで支える。ミスインターナショナル日本「金ヶ江悦子」のパーソナルトレーナーを務め、世界大会では第四位へと導く。そして、2012年には「ミスインターナショナル2012日本代表」の吉松育美のトレーナーを務め、遂に日本初、世界大会でナンバーワンの座を獲得させた。まさに、日本女性を次々と世界へ送り出し、シンデレラガールを誕生させる「カリスマトーナー」また「勝利を与える魔術師」ともいわれる。 2009年には<ミス・インターナショナル・クイーン>で世界一を目指す「はるな愛」の集中ダイエットトレーナーとしてボディ作りとステージパフォーマンスを担当し、見事グランプリ受賞へと導いた。現在は、「日本女性を世界一にする」ため、プロのモデル対象のレッスンのみではなく、美しくなりたい全ての女性を対象としてのレッスンを開催。 ウォーキングのみならず、美しいボディ作りやダイエット、また、ボジティブマインドを養うためのなど、美のトータルプロデュースを手がける。
HP: http://www.steven-smile.com/
FB: Facebook
W.I.N. Conferenceのワークショップでは私もスティーブンマジックにかかった一人だ。はじめは鏡に映った自分自身を直視できなかった。スティーブンさんのユーモアと心に響く暖かい言葉がけと共に、次第にマジックにかかり自分の心の奥底に眠っていた自信と自尊心を掘り起こすことができた。

ワークショップ終了時には、参加者全員が自信に満ち溢れ、真っ直ぐに前を見て眩しいくらい輝いていた。短時間で絶大なるポジティブな変化を巻き起こすスティーブンさんとはどのような方なのだろうと思いインタビューさせていただいた。

スティーブンさんは本当に誠実で深い愛情とRespectに溢れた素晴らしい方だった。一つひとつの言葉を丁寧に紡ぎだし、誠実さと愛に溢れた考えを記事には書ききれないほど沢山シェアしてくれた。スティーブンさんの人生に対する全ての哲学がスティーブンマジックの秘密(源)なのだと実感した。

スティーブンさんのいうように、自分の現状に感謝し、困っている人には当事者意識をもって小さなことでもアクションを起こすこと。お互いを尊重し、意見に耳を傾け理解しようと最大限努力すること。「これらのことはスティーブンさんだからできること」と自分に言い訳せず、「スティーブンさんだったらどうするのだろう?」と考え、自分自身の心構えと行動を改めたら毎日が、よりPositive&Happyに過ごせるようになった!

また、「変化を起こすには、始めの一歩を正しく踏み出すこと」、「既存の枠に囚われないこと」というスティーブンさんがお話くださったことがChangeWAVEで実践していることと重なり、「既存の枠組みを超え、世界を変えていくChange makerになる」という同じミッションを共有しているように感じた。また今回も自分自身を進化させる為に必要なパズルのピースと、ピースを輝かせるたくさんのキラキラとした宝石をいただいた素敵な機会だった。
小森 とも子
株式会社 ChangeWAVE
ダイバーシティー&インクルージョンデザイナー
カナダの大学を卒業後、外資系証券会社でキャリアを積む。その後、育児をきっかけに15年間専業主婦に。2012年より株式会社CangeWAVEで新たな人生のステージを始める。 『小さな一滴が、波紋になって広がり大海をも動かすように』をミッションとした変革のプロフェッショナルである株式会CangeWAVEでダイバーシティーを担当。女性の活躍の為の課題やソリューションを探り、社会に『変化の波』を起こすことが目標。
株式会社ChangeWAVE
http://www.office-changewave.com/
撮影協力:竹内佑