HOME  前のページへ戻る

井上 ゆき フリーランスライター・編集者・保育士 一般社団法人日本伝統食協会
子どもには野菜を好き嫌いせず食べてほしい、外で伸び伸び遊んでほしい、算数嫌いにならないでほしい! そう願う母親は多いものの、実際は野菜もお外も算数も、ママ自身がニガテだったりしませんか? このコラムでは、日々の取材や8313(やさいさん)としての活動から得た経験・情報を、子育て中のお母さ…
子どもを野菜好き・お外好き・さんすう好きにしたいママさんへ 育児・子育て 2016-05-25
ベビーカーなし育児、その後!

おんぶでヘトヘトの私が出会えたおばあさま

 先日、自宅近くからバスに乗ったときのことです。詳しく言うと、その前に子どもと一度最寄駅まで行ったのに、駅で財布を忘れたことに気がつき、慌てて2歳児をおんぶして自宅まで戻り、そして駅に行くバスに改めて乗ったとき、です。

 財布を忘れたショックとおんぶで早歩きをしたことで、バスに乗って座席に座ると、私はつい「あーあ」と大きなため息をついてしまいました。すると、後ろの席に座っている方に、肩をとんとんとたたかれました。

 「えっ?」 ビックリして振り返ると、「子は宝! ママがんばれ!」と描かれた、ハートに折られた折り紙とメッセージ(上の写真)を渡されたのです。

 くださったのは、80歳というおばあさま。お話しをすると、元小学校の先生で、いつもこのハートの折り紙を持ち歩いていて、「自分の教え子たちが、どこかであなたのように子育てを頑張っていると思うと、メッセージを書いて渡しているのよ」と。ときには、スーツ姿の男性にも、「パパ、がんばれ!」と書いて渡すことがあるのだとか。そして、このハートの折り紙でまだメッセージが書かれていないものを、2つ余計にくれました。

 「1つはね、今日おうちに帰ったら、旦那さんにメッセージを書いて渡しなさいね」

 しびれました。泣きました。

 財布を忘れたことで知人を待たせてしまったので申し訳ないのですが、このおばあさまに出会うために、私は財布を忘れてきたのかも…、そんなふうにさえ感じました。そして、おばあさまは続けます。「今、私はもう80歳だけどね、人生はね、本当に山あり、谷ありだったわよ。山あり、谷あり。だけど楽しいから。本当に楽しかったからね。あなたも大丈夫よ!」って。

 バスが駅に到着すると、「私はこれから、駅のドトールで83歳の夫と待ち合わせをしてお茶するのよ。よくこのバスに乗っているから、また会おうね!」。そう言って、颯爽とバスを降りて行きました。

 おんぶで子どもを背負って歩いて、ヘトヘトだった私…。でも、だからこそ、このおばあさまは私に声をかけてくださった。ベビーカーでスタスタ歩けていたら、この出会いはなかったかも。私も80歳のときに、このおばあさまのようにありたいと強く感じました。そして「これからね、78歳の夫と待ち合わせして、お茶するのよ」って若い子に言いたい(笑)。「ベビーカーなし育児ありがとう!」の昼下がりでした。

 

ママチャリを買ったのだけれど…

 そうは言っても、息子12kg。ベビーカーなしでは、遠出もそこまでできないので、3月中旬にママチャリを買いました。自宅近くにママチャリ専門店があり、電動自転車ではありませんが、子どもを乗せても安定していて、とてもこぎやすく気に入っています。

 が、気に入っているのは私だけ…。息子は乗りたがりません。「ボク、歩くもん」「歩いていくもん」「じてんしゃ、のらない」。毎日、これです。でも、私は息子のこの言葉がとても好きです。こう言われると、うれしくなります! 自分で歩くほうが自転車にただ乗っているだけより楽しいということを、2歳4か月にしてすでに分かっているんだな、と。

 おかげでいまだに図書館も買い物も、徒歩がほとんどです。それぞれ片道20分くらいかかるので、子どもと寄り道しながら往復して用を足せば、いつも軽く2時間半コースです。自転車に乗るのは週1回くらい。歩いていて「抱っこ~」と言われたら、私は荷物を詰め込んだリュックを前に背負い、後ろに息子をおんぶ。リュックにはたいてい水筒を入れていることもあり、買い物や図書館で借りた本を合わせれば前と後ろで15kg程度でしょうか。「重い」とは思わないようにして、「アルプスをテント泊で縦走している練習だ~!」と考えながら、おんぶで後ろに回している腕はあえて上下して二の腕のトレーニングもしています(笑)。

 こんな時間の過ごし方も、バスで出会ったおばあさまの人生80年に比べたら、今だけの貴重なもの。子どものペースでゆっくり歩くベビーカーなし育児はまだまだ続けていきます。


井上 ゆき  子どもを野菜好き・お外好き・さんすう好きにしたいママさんへ  コラム一覧>>
おすすめのコラム
育児・子育て
習い事選びは子どもの意志を第一優先に
河野 真杞
スポーツキッズコミュ…
i-colorカウン…
育児・子育て
年始の目標を立てただけで終わらせないポイント
河野 真杞
スポーツキッズコミュ…
i-colorカウン…
育児・子育て
「私はいい子じゃないからサンタは来ない」この言葉の真意は?
河野 真杞
スポーツキッズコミュ…
i-colorカウン…
コラムのジャンル一覧
 


■ 箱庭セラピー

■ ご利用ガイド



■ Special Thanks


一般社団法人 日本アドボカシー協会


プロフェッショナル談


谷本有香氏HP

 

 



HOME