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井上 ゆき フリーランスライター・編集者・保育士 一般社団法人日本伝統食協会
子どもには野菜を好き嫌いせず食べてほしい、外で伸び伸び遊んでほしい、算数嫌いにならないでほしい! そう願う母親は多いものの、実際は野菜もお外も算数も、ママ自身がニガテだったりしませんか? このコラムでは、日々の取材や8313(やさいさん)としての活動から得た経験・情報を、子育て中のお母さ…
子どもを野菜好き・お外好き・さんすう好きにしたいママさんへ 育児・子育て 2016-06-22
子連れ出張ができる働き方をつくりました!

 

森のようちえん8313(やさいさん)北海道へ

 私が憧れていた森のようちえんを、ついに自分で開催することが決まりました! これまで、子どもを森のようちえんに通わせたい気持ちが強くて、長野県や都内の森のようちえんにいくつか見学・参加してきました。今年の春までは「自分で運営するのはもう少し先でいいかな~」とのんびり構えていたのですが、先に“タイミング”がやってきたのです。

 北海道の和寒町で農業をしている大学時代の先輩が、私のfacebookの投稿やこちらのコラムを読んでくれて、「自分の畑や町のキャンプ場を使って、都会の親子を連れてきて、森のようちえんをやってみない?」と声をかけてくださったのです! 「いきなり、北海道で開催!?」と、お聞きした当初は驚きましたが、それも「私らしいかも♪」と即決。「やります!」と伝えたら、先輩が和寒町でできるアウトドアアクティビティをいくつか教えてしてくださり、子どもも親も楽しめるイベントにできると確信しました。

 森のようちえんの基本は「自主保育」。親も一緒に子どもと森や畑、山などの自然のフィールドに出て、自然の豊かさ(緑色の多様さ、鳥や虫の声、暑さ寒さ、風と雲の動き、枝の形、川の水の冷たさ……)に気づき、そこから遊びを見出し、一人で没頭したり友だちとじゃれあいながら、感性や自主性、チャレンジ精神、社会性などを身につけていきます。まずは周りの大人(特に親)が自然を楽しむことで、子どもは「ここは楽しいところなんだ!」と感覚的に理解して、自分のフィールドとして遊び始めます。子どものほうが遊びを発展させるのが上手なので、「よくこんな遊びを思いついたな~」と感心することが日々たくさんあります。

 今回の森のようちえん8313(やさいさん)in和寒でも、夏野菜収穫、手づくりピザ窯での手づくりピザづくり、木工体験、キャンプ設営、田んぼの生き物調査など、いくつかアクティビティを用意していますが、その間に子どもたちがどんな遊びを生み出すのか、子どもたちはだれとだれが仲よくなって何が流行るのか……、今の私には想像もできないワンダーランドができあがることは間違いないので、8月の開催が今から本当に楽しみです。

 

子どもと一緒にいる時間が本当に楽しいから

 私は出産で会社を退職になった悔しさから、産後3カ月目で保育士試験の勉強を始め、7か月で保育士試験を受験。昨年合格できました(2年かかりました)。保育士資格を取得しようと思ったものの、一般的な保育園で働きたいと思ったことは一度もありません。自分の子どもと過ごす時間を削ってまで、ほかのお子さんをお預かりしたいという優しい気持ちはないのです(苦笑)。

 現在は、「保育園なし」でライター・編集業を行っており、こうした執筆などの仕事は毎朝3時台には起きて稼働し、息子が起きる前までに片づけるようにしています。

 一方で、保育士の資格は自分の子どもも一緒に過ごす時間のなかで使いたいと考えています。なので、「自主保育」が基本の森のようちえんは、私が保育士として活動するにはぴったりなのです。先週、8月に開催する森のようちえん8313の顔合わせ・打ち合わせのため、北海道和寒町へ出張しました。もちろん、子どもと一緒に。

 出産後は子どもを置いて泊りがけで出かける“出張”を自粛していたので、子どもと一緒に北海道に出張できるなんて、夢のようです。自分でも、会社を退職させられた過去から、気持ちの面でも収入の面でもよくここまで実現できるようになったなと、感慨深いものがあります。余談になりますが、私がマタハラ(マタニティハラスメント)に遭っても会社に文句を言ったり訴えたりしなかったのは1日でも負の感情をもって仕事をしたくなかったからです。退職をすんなり受け取って、産後は自分にできる仕事をしようと切り替えました。当時は周囲の人たちから「泣き寝入り」とも言われましたが、2年半でここまで挽回できれば、充分でしょう(笑)

 さて、出張中の和寒町では、初日は先輩の畑を訪問し、無農薬のイチゴやトマトをその場でパクパク。2日目は宿泊したユースホステルの旦那さんにお願いして、夫婦岩を見るために朝から軽登山(息子はオールおんぶ。やりたいことをやるにはお母さんは体力が重要!)。下山後に町役場の産業振興課の方を訪問して8月のイベントに応援を頂き、午後は和寒町内を息子とドライブしながら、参加される親子にどんな景色が見せられるかフィールド探しをしました。夜には先輩の畑でピザ窯でのピザ作り。ちょうど夏至のころとあって、北緯44°の夜は20時を過ぎても明るかったです。3日目は無農薬・無化学肥料の田んぼを訪問し、再びドライブをしながら帰路に着きました。

 3日間すべて子どもと一緒に行動。北海道の広い空、濃い緑色、広がる田畑を見て、2歳5か月の息子は何を感じて、どんなことを思ったのでしょう。そして、1か月半後に森のようちえん8313開催で息子が北海道を再訪するときには、息子は今回の出張とはまた違う気づきを得るでしょうし、友だちとのかかわりからも新たな成長を見せてくれることでしょう。

 出張中、息子と別行動だったのは、息子がまだ寝ている間に原稿執筆・原稿確認をしたこととランニングくらいです。会社を退職させられたって仕事は生み出せるし、保育園に預けなくたってやりたい仕事をこなすことはできる……、最近この働き方にようやく自信がついてきました(^^)。森のようちえん8313とともに、来月からまた新たな仕事を生み出す予定なので、ワクワクしています!


井上 ゆき  子どもを野菜好き・お外好き・さんすう好きにしたいママさんへ  コラム一覧>>
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