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井上 ゆき フリーランスライター・編集者・保育士 一般社団法人日本伝統食協会
子どもには野菜を好き嫌いせず食べてほしい、外で伸び伸び遊んでほしい、算数嫌いにならないでほしい! そう願う母親は多いものの、実際は野菜もお外も算数も、ママ自身がニガテだったりしませんか? このコラムでは、日々の取材や8313(やさいさん)としての活動から得た経験・情報を、子育て中のお母さ…
子どもを野菜好き・お外好き・さんすう好きにしたいママさんへ その他 2015-11-25
子育てと趣味を同時にやってしまえ!精神で

出産後、思うように動かないショックといったら・・・

 先日、晩秋の埼玉県・飯能~秩父の山々を走るトレイルランニングの大会で、56kmを完走してきました!(13時間もかかりました・・・) 写真はコース途中の宮沢湖です。私には年末に2歳になる息子がいますが、子育て中でも、どうしてもやりたい趣味が、山登りやこのトレイルランニングです。

 出産後、いつから運動ができるのか? 出産前にアクティブに運動していたママさんは気になるところです。子どもの1か月健診のときに、医師からママの運動の許可も下りることが多いのですが、そうは言っても、体重は出産前に比べればまだ多いし、妊娠期間からのゆったりとした生活からは、急に運動モードになることがなかなか難しいですよね。

 私が近所でランニングを開始したのは、産後5か月くらいでした。出産後に初めて走ったときといったら、、、

とにかく授乳中の胸が重たい!

腕が振りづらい! 

お尻が重い! 

 すぐに嫌気がさしてしまうくらい、思うように走れませんでした。しかし、このときすでに「トレイルランニングをしたい!」思いが強くて、3か月後(産後8か月目)に30kmの大会にエントリーをしていました(笑) なんとか走れる身体に戻したい、でも、この身体の重さじゃ頑張りたくもない、そんな葛藤した気持ちでした。結局、思うように走れないことがイヤで、ちょうど暑い夏になったこともあり、ランニングは中断してしまいました。

 転機になったのは、産後7か月の頃に友人に誘われたヨガでした。出産後に固くなってしまった身体が、ヨガをたった1日、しかも1時間半くらい体験しただけで、柔軟性をだいぶ取り戻せたのです。これをきっかけに、出産前は毎晩の習慣にしていたストレッチを再開。そして、走るのは無理でも「山に行きたい!」と思い、夫に子守りをお願いして、友人たちと山へ出かけました。

 

乳飲み子を置いて出かけた山登りでの後悔

 私は山登りが得意です。登るのが好きなんです。しかし、産後初めての山登りは、当然ですが、みんなに着いていけませんでした。もう、本当に泣きたくなりました。「あんなにスイスイ登れたのに、どうしてこんなに遅いの!?」 出産前に何度も登ったことがある登山道で短めのルートを自分で選んだのに、友人に置いていかれるスピードでしか登れないことがショックでした。

 実は、山へ行く前夜は、「乳飲み子を置いて山登りへ出かけようなんて、私はなんてひどい母親なんだ……」と、自分を責めました。でも、同じ趣味の夫が「深く考えないで、とにかく行ってきなよ!」と送り出してくれたので、早朝に家を出発したのです。

 にもかかわらず、いざ山へ来てみたら、思うように登れない……。登りながらもまた、山登りに来たことを激しく後悔する自分がいました。

 それでも、山という自然の中を歩くことで、心が次第にほぐれてくることがわかりました。そして、山頂に着いたときには、「やっぱり山は楽しい!」と笑顔でした。さっきまでのどんよりした暗い気持ちは、飛んでいっていました(^^;) 麓の温泉で夫が子どもと待っていてくれたおかげで、およそ3時間の山を楽しめました。

 

子どもが遊んでいるとなりで、何ができるか?

 その後は、子どもを見てもらえる間、30分くらいの軽めのランニングを週に何回かしていきました。励みになったのは、女性誌に載っていたフィギュアスケートの安藤美姫さんの言葉でした。「(出産後の練習再開で)ちょっとずつ自分の滑りを取り戻していくのがわかって、うれしい」。確か、そのようなことをインタビューで語っていました。

 私も本当にちょっとずつ、ちょっとずつ、以前のように走れる感じを味わいました。そして、産後8か月で、エントリーしていた30kmの大会を無事に完走することができました。

 今年は出産前に完走できた50kmをまた走ってみたいと思い、冒頭の56kmの大会に挑戦しました。とはいえ、出産前のように何度も山へ行って練習することはできません(結果として2回しか練習できませんでした)。そこで、子どもを背負子(しょいこ)で背負って山に一緒に登ったり、日常生活では、子どもとの散歩やかけっこはもちろん、ベビーカーは使わず毎日抱っこで駅やマンションの階段を上り下りしたり、子どもが遊んでいる近くの段差や滑り台の階段で踏み台昇降運動をしたり、縄跳びをしたり・・・。そんなちょこちょこ運動で、脚力をつけ直しました。

 私にとっては、「山を登って、走れる身体でいること」が、自分が自分らしくいるための大事な要素です。読者の皆さんにもきっと、大事な“何か”があると思います。思うように自分の時間がとれない子育て時期ですが、「子どもが遊んでいるとなりで、自分の趣味に近いことは何ができるか?」を考えながら、楽しいお母さん時間を過ごしましょう♪


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