東京で働く女性のライフスタイルマガジン［東京ウーマン］

4月ですね。

4月は新しいスタートの季節です。
桜満開が美しいこの時期を、年度始めにするっていうのは、
季節に敏感な日本人らしいなとしみじみ感じるほどの
満開ぶりでした。

始めるならこの時期でしょう！

って誰が決めたか知らないけど、
それ以外に、年と年度が共存するわけのわからない制度を
受け入れられる理由が私には見つからないのです。

ふわふわピンクの桜をみて、そんなことを考えていました。

さて、みなさんはどんなスタートを切りましたか？

スタートどころか花粉症だよ！って方もいらっしゃるかもですねｗ
お大事にしてくださいませ。

4月は、希望もあるけど、不安と緊張も入り混じる季節ではないでしょうか。
新しい仕事、新しい生活、新しい仲間、新しい場所。
人それぞれ、何か新しいものが訪れる。
それは楽しみでもあり、何だかわからないものがやってくる不安でもあると思うのです。

ちなみに、私はと言うと、いろんな後悔とか不安に苛まれて、こんなことを思っていました。
（暗いって思わないでね！）

これでいいんだと思って選んだ道も、
やっぱり違ったかもしれない。

これでいいんだと思って進んだ道も、
どこかで迷っている気がする。
（もはや迷宮入り？とか思ったりするｗ）

これでいいんだと避けた道も、
もしかしたらそれが正解だったかもしれない。
 

などなど。
（やっぱり暗いって思ってもいいです・・・ｗ）

でも、桜が散り始めたころにふっと思ったのです。

なにかを決断した後で、一秒たりともそんなふうに後悔したり迷わない人って
いないんじゃないかと。

つまり、だれだって、少しは迷ったり後悔したりする瞬間があるんじゃないだろうかと。

「いや、自分は全然そんなことない！！」

って思う方もいらっしゃるかもしれない。
そして、そんなに強く思っていられるのはすごいなって思う。
（だから全く否定してないよ。ほんとにすごいと思う。）

でも、その想いが強ければ強いほど、
それは、「もしかしたら間違っていたかもしれない」っていう不安の裏返しでもあると思う。

不安じゃなかったら、強く思う必要なんてないもの。

「自分の道は間違っていたかもしれない」って思っちゃったりしても、
「がーん」とか言いながら道を歩いていたりしても、（「がーん」って昭和？ｗ）

そんな不安とか後悔まみれの自分と共存しながらも、
毎日をちゃんと過ごして、結果、周りも幸せにしている人が、

ほんとに強くて幸せな人なんじゃないかなって思ったのです。

その間違ってしまったかもしれない選択に対して、卑屈じゃない人。
その間違ってしまったかもしれない自分のことを、嫌いじゃない人。
だから間違ってしまっているかもしれない人がいても、わかる～とか言って笑える人。

そういう人が、たくましいし、頼もしい。

「後悔や不安ありません！」

と声高に叫ぶ人よりも、

「今も後悔や不安はあるけど、今起こっていることにとりくんで、それなりに楽しくやっています。
一緒に楽しくやりません？」

っていう、しなやかさのある人のそばにいたい。
たぶん、間違うこととか後悔することに対する恐怖がない人のことを私は言っている。

今回桜がきれいで、そして、散るときもきれいだったのです。
大量の桜吹雪で、目黒川をピンクに染めて。

散ることに戸惑いがあったら、
桜はきっとあんなにきれいに散ることはできないと思う。
「まだ早い！でも風が強い！なんとかせねば！」なんて思っている桜は、
たぶん、こんなに人のこころを奪うことはできない。
起こる自然現象に全て逆らわず、ずっと同じ場所に根を張って生きてる桜。

こんなふうに生きたいってその桜を見て思ったのです。

これから起こるかもしれない後悔とか、ずっとこの胸にある不安も緊張も、
とりあえず、逆らわずに一緒に生きていこう。
きっとそれが第一歩なのかもしれない。

そんなことを教えてくれた今年の桜だったのでした。

新しいスタートをきったあなたに、
桜のしなやかな強さが訪れますように。

満ち足りて咲き誇る日も散る日々ももただ美しくただ過ぎてゆく

十詩子