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村井 えり ディレクター兼シナリオライター MURAIERI 世間知らずで勉強もできなかった私にとって、映画は多様な人生の教科書でした。心の奥深くにちょっぴりトゲが刺さるような、女性(と女優)の人生について考えさせられる作品を紹介しますので、是非一緒に考えていただけると嬉しいです。 |
しあわせの隠れ場所 |
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『しあわせの隠れ場所』 The Blind Side(2009)
ちょっと待って! テネシー州といえば米国南部、ゴリゴリの保守層ばかりいて、人種差別も強い地域というイメージ。そこでこんな夢のような「イイ話」があるのだろうか? 今年なんと50歳になるサンドラ・ブロック。正統派の美人ではないと私は思うのだが、一度見たら忘れられない奇妙な顔立ちのような。『スピード』『デンジャラス・ビューティー』など、タフで頑張り屋さんの役柄が似合い、この20年ハリウッドの第一線で活躍している。アカデミー賞を獲りますますキャリアアップ、直近の『ゼロ・グラビティ』はほとんどひとり芝居だし、日本未公開のコメディー作品も米国では大ヒット。オバサンなのに、何でそんなに人気があるのだろう?? 話を元に戻して、『しあわせの隠れ場所』のリー・アンはというと…。派手な服装で、気が強く、家族は誰も彼女に逆らえない。「かかあ天下」「肝っ玉母さん」というより、「美魔女」「ヤンキー」「女王様」といった感じだ。「イイ話」にしては、キャラクターが強烈すぎる。このオソロシイ女が、突然黒人少年を「拾って」きたのである。アクセサリーにするつもりなのか、「いい人」ぶりたいだけなのか。そうではない、と映画は語る。彼女は色眼鏡なしに善良な人間を見つけ養育した、これぞ真に善良な人間である、と…。この地域に現実にそんな人がいるの?という疑念に対し、映画は一生懸命エクスキューズを加える。 それにしてもサンドラ・ブロックは、35歳で時を止めたようだ。この作品でアカデミー賞を獲った同じ年、『ウルトラ I LOVE YOU』というコメディーでワースト映画の祭典・ゴールデンラズベリー賞最低主演女優賞を受賞するという栄誉?に輝いているが、リー・アンのような美魔女は良くても、『ウルトラ I LOVE YOU』でブロックが演じた30代前半の女は、若づくりが過ぎてイタい。そして『ゼロ・グラビティ』・・・15歳以上年下の女を演じ続ける美魔女ブロックの快(怪)進撃は、まだまだ続きそうである。 |
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