HOME ■ 東京ウーマンインタビュー 楽しく、個性を生かして。ファッション業界で働く 前のページへ戻る

■ 東京ウーマンインタビュー


楽しく、個性を生かして。ファッション業界で働く

楽しく、個性を生かして、ファッション業界で働く。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

今回の東京ウーマン・インタビューは、アパレルブランド「URBAN RESEARCH」の広報(PR)として活躍する洞口美佳さんにインタビューしました。20代から40代まで、幅広い年齢層の女性に支持されるURBAN RESEARCHは、現在20のブランドを展開しています。

URBAN RESEARCHでは、新しい試みとして、顧客と共に商品やサービスを創造するプロジェクト「UR Brain」を昨年よりはじめました。顧客参加型のプロジェクト「UR Brain」について、そして現在PRを担当されている洞口さんがアパレル業界を選んだ経緯やお仕事のこと、プライベートについても伺いました。

 

洞口美佳さんプロフィール


URBAN RESEARCH 渋谷店 2002年12月オープニングアルバイトスタッフとして勤務。

2004年4月、正社員へ登用。プレス専任として勤務。

入社3年目 徐々にブランドが増えると同時に、全ブランドのプレス業務をこなす。

入社6年目 プレス事務所を東京支社へ移転

入社7年目 ブランドが細分化され、KBF・URBAN RESEARCH ROSSO担当となる。

入社9年目 KBF専属販促担当となる。

入社12年目 2014年3月KBFが東京コレクション(MBFW)に参加

現在は、クリエイティブ課シニアチーフとして全ブランドのクリエイティブをみている。

 
 
アクティブで、 ’自分’を持つ人が着る。

                   洞口 美佳さん

加藤:URBAN RESEARCH」について聞かせてください。ブランドのコンセプトやこんな女性に着て貰いたい、といった狙いはありますか?

洞口:17ブランドで構成されているので、ブランドによってそれぞれコンセプトは異なりますが、一番軸となっているURBAN RESEARCHは、働いている女性をメインターゲットにしています。アクティブな女性が多く、人の意見に流されず、自分をしっかり持っている人が多いように感じます。URBAN RESEARCH」は20代から30代の未婚の働く女性がターゲットなのですが、「DOORS」という郊外型のショップは既婚者・ファミリー層など、ブランドによってターゲット層も分かれています。

顧客と共に商品を開発する、「UR Brain」

加藤:2015年からスタートした「UR Brain」について教えてください。

洞口:「UR Brain」は、前身のUR CLUBという顧客管理のサービスがあったのですが、それが100万人を突破したんですね。そこで、会員様の中から私たちと一緒に何か行動をしてもらえる人たちを選ぼうとスタートしたのです。第一期は、スカウト制にしました。お客様に声がけをするスタッフも私たちが選ぶのですが、そのスタッフが実際に店頭でお客様に声をかけ『こういう活動をするんですが、一緒にやりませんか?』と声掛けをして。

UR Brain 第一作目、デニムプロジェクト。

洞口:人数も少なめで、‘選ばれた人たち’という名目で、節目の時にアンケート調査をさせてもらったり・・。一番の目玉プロジェクトは、みんなで考えて商品を作ろう、という企画です。‘デニムプロジェクト’という企画で、その時トレンドのデニムをみんなで1本作るために会議をして、どういうものだったら欲しいか、価格はどのぐらいが良いかを話しあい、3本までデザインを絞ったんです。年に一回、顧客様に向けたイベントがあるですね。ファッションショーもある大きなイベントなんですが、そこで投票を行いました。そこで初めて3本をお披露目して、3人のモデルに着せてその場で投票して貰いました。オンライン投票も行ったんですが、その中で選ばれたのが、スカート型になっているガウチョパンツです。

加藤:「UR Brain」のメンバーは、どういった職業の方々なのでしょうか?

洞口:第1期のメンバーは全部で30名くらいでしたが、職業も主婦の方、大学生の方、美容師、ヘアメークの方、販売員の方等・・・幅広いジャンルの方々です。こちらもどういう方なのか全く分からない状態でお声掛けをしたんですね。

加藤:店頭では、どういう方に声をかけるのでしょうか?

洞口:なるべく洋服に興味があるというか、当然お洒落な人ですね。声をかけるスタッフもこちらでかなり絞ったんですよ。この子なら見る目があるだろうって人に、副社長がUR CLUBを一緒に運営していたので、副社長と店舗を回って『君やれる?』といった感じで声をかけて決めていきました。

加藤:この企画はそもそもどうしてはじまったのでしょうか?

洞口:もともとポイント制の顧客管理のサービスを‘ファンクラブ’のように活性化させていきたいね、という話からなんです。プロジェクトとしてもっと何か楽しいことをおこしていったり、UR CLUB自体をもうちょっと動かしていかなきゃいけないなっていう案があって。でも、とにかくはじめての取り組みなので、何をやってもらったら良いのかもかなり悩んで、ひたすら模索しながらやっていましたね。

加藤:第一作目「ガウチョパンツ」はUR Brainのメンバーのどんな意見が反映されましたか?

洞口:デニムの時は、『どういうサイズ感がいいのか』とか、いくらぐらいだったら買うのとか、逆にこういうデザインだったらいくらがいいのか、とか・・・。いろいろ意見が出て。私たちが思っているよりも意外に安かったらいいっていうものでもないんだ、とか、『ああそういう意見もあるのね!』と意外な意見も上がってくるので面白いことは面白いのです。

加藤:アパレル業界でも新しい試みですよね。実際に、その商品が店頭に並んでみていかがでしたか?

洞口:作ってから時間が経っているのもあったのと、そこからの打ち出し方というのもなかなかちょっと難しくて、大ヒット、とは言えないのですが・・・。けれどもとにかく手探りでしたので、そのあたりはこれからの課題かな、と考えています。

洋服づくりの全工程を経験。

加藤:参加した第1期の方々の感想はいかがでしたか?

洞口:凄く面白かったみたいです。普段、洋服を一から企画して作っていくっていうことはないですよね。さらに出来上がったものが、実際モデルが着用してコーティングして、出来上がってそれが販売されていく、という工程に参加する経験はなかなかできないことですから。参加して貰った第1期の皆さんたちには全員プレゼントしていますので、結構喜んでいましたね。

加藤:第1期目を終えて、第2期目にしたいことはありますか?

洞口:第1期では、そんなにたくさんの活動をしてもらっていなかったので、最後に終わった時、もっと動けることがあったらよかったとか、私たちももっとやってもらえることがあればよかった、等という話はしていました。第1期は頻繁に集まる機会をもって対面で話をして企画を立てたりもしていたのですが、第2期は、募集も自分からの応募で、全国に広げています。スタートしたばかりなんですが、人数も30名から200名に増えたので、基本はオンラインでやりとりをしましょうと、LINEのグループで展開しています。

UR Brain は ’未知なる創造’。

加藤:第2期もアンケートから、商品開発をするのですか?

洞口:それが、第2期はメンバーのみなさんと何をしていくか話し合っているところです。アンケートは、どのブランドを知っているのか、どこで買い物をするのか等のアンケートとっていて、どの地区で集まろうか、第2期の人たちに何をやってもらおうかというとことからだと思うので。

加藤:それは逆に面白そうですね。

洞口:何をやりたいかについてはキックオフの時とかにも考えておいてくださいね、と伝えています。私たちとしては、いろいろ一緒に盛り上げていきましょうね、という話よりしていません。

 
URBAN RESEARCH入社のきっかけ

加藤:洞口さんはURのどんなところが好きで入社されたのですか?

洞口:会社はとても自由なところがあって、もともと最初に入ったきっかけは、実はそんなに長く働くつもりもなかったのですが、東京に出てきたタイミングでちょうどここのURBAN RESEARCHの第1号店ができる時だったんですね。明治通り沿いを歩いていたら、看板が立っていて、URBAN RESEARCHは関西に居ることから知っていたので、思わず、看板の目の前で電話したのがきっかけなんです。これまでとは違うことをしようと思っていて。

加藤:もともとは何をしようと思ってたんですか。

洞口:スタイリストを夢見て上京したんです。アシスタントをしていたんですが、服に関するバイトしなきゃいけないという事もありまして。あと、URBAN RESEARCHもともとPR部門はなかったんです。東京のお店に入って、スタイリストさんが服を借りに来るんですね。何度もそういう機会があって、思い切って上司にPR担当が必要だという提案をしたんです。その提案が通り、それからプレス専任になりました。

加藤:入社から13年、経ちましたね。

洞口:「こんなことがやりたい」と手を挙げて動けば実現できる環境があるかと。その分、自分の言ったことを責任もってやらなきゃいけないんですが、任せてもらえるというか、チャレンジさせて貰えるので、そこが良くてずっといるんだと思います。

加藤:洋服はいつから好きだったんですか?

洞口:もともとは服飾と言うより、海外の芸術大学に行きまして。在学中からつくるのが好きになっていって。もともと洋服が好きだったんですけど、そこからですね。でも学生時代はもう、死ぬほど(笑)、これ以上ないくらいつくらされましたね。

加藤:どんな作品をつくられたのでしょうか。

 
友人のウェディングドレスも制作。

洞口:私は、メンズの洋服が好きで、テーラリングとニッティングっていうのをやってたんで、スーツを作ったり、一通りいろいろ作りました。レディースの洋服や友人のウェディングドレスも縫いました。

加藤:すごいですね!ウェディングドレス、縫えるんですか?

洞口:縫えます。簡単なんですよ、ドレスって。スーツの方がよっぽど難しいし、面倒です。

加藤:でも作り続けようと思わなかった?

洞口:デザイナーは向いていないと思ったんですよ。あるものを組み立てる方が好きだったから、だからスタイリストのほうがいいなと思って。できているものを組み合わせる方がいと考えて。今はPRを担当しているんですが、コレクションの時全体演出の方向を考えたりだとか、そういうことも好きですね。

 

次の道は、’目指せ、劇団員’?!

加藤:ずっと迷いなくファッション業界だったんですね。

洞口:そうですね、若い時から。そう思ってやってきて、今もそうですね。

加藤:これからもファッションの仕事を続けるんですよね。

洞口:そうですね。違うこともやりたいんで、違うことも考えながら。

加藤:違うことってなんですか?

洞口:私、35歳か40歳くらいになったら劇団に入りたいっていう夢があるんです。演技をやりたい。

加藤:ええ!? それはどうして?

洞口:昔から劇を見るのが好きだったんですが、なぜか若い時ではなく、年をとってからやりたいと思っていたんです。これまで溜めてきた思いを出していきたいと。

加藤:表現方法は色々あるかと思うんですが、どうして演技に?

洞口:バーッと自分を表現できる、それは演技だろう!と確信するんです。演技をやりたいっていうのはずっと思っていました。声が通るタイプなので、これはいけるんじゃないかと(笑)。だから、座布団を敷いてみんなにチケット買ってもらうところからもう1回再スタートしたい、という願望があるんです。

加藤:それ、みんなご存知ですか?

洞口:もちろん知っている人もいますし、友達とかともよく話していて、役者の友達には、『35歳ぐらいになって先に売れる可能性あるけどごめんね』なんて話をしています。これだけ長く会社で働いていると、下っ端になることないじゃないですよね。一からまたやったことないこと下っ端からやってみたいとも思うんですよ。

加藤:それはちょっと意外過ぎて驚きました(笑)。劇団のあと、次は何かあるんですか。

洞口:劇団のあとですか?今は考えていないですね。演技をやってみたとして、そこから40、50歳となったら変わる可能性ありますね。やってみたら違う、とかあるじゃないですか。もっと違う方向にいくかもしれないし。フレキシブルに生きていたいな、と。

ロンドンで培った、’個性を生かす’こと。

加藤:海外へ服飾の勉強をしにいくのは珍しいですよね? その時のことが影響しているように感じますが。

洞口:まわりの考え方が奇天烈な人が多くて、変わった人が多かったんです(笑)。イギリス人ももちろんいっぱいいるんですけど、結構いろんな国の人が多くて、考え方がめっちゃ変わったのか、合っていたんです。自分には海外の空気もあっていて。よく聞かれるんですけど、海外に行って何が良かったかと言うと、みんなが個々、違っていていい、という空気が好きですね。あまり群れるのが好きじゃないのと、右向け右、みたいな感じが得意でなくて、みんな全然意見が違ったり、それを結構みんな貫いていく感じが性に合っていて。それで時々、喧嘩とかになりますが。そういうところが良くて、帰国してからも、意見を主張して言えたりするのはそのときの経験があるのかなと思います。

女性の感性や意見をもっと反映していく。

加藤:ところでアパレルの業界は、女性が多いイメージですが管理職の女性は多いですか?

洞口:会社のマネジメント層はほぼ男性ですので、管理職の女性はまだ少ないんじゃないかと思います。アパレルは、実際に女性が働いている人数自体は多いんですが、管理職はやはり男性の方が多いかと。

加藤:そんな中でも、女性だからできるということはありますか?

洞口:男性と女性の感性って全然、違いますよね。女性の洋服で着たことないものを展開していくいうことは、多分男の人にはできない。だから洋服でも女の子のものを作る時って、女性の意見が一番大事だと思うんですよ。洋服のアイテムが全体で10あるとしたら、女性がそのうちの8で男性は2くらいの比率ですよね。絶対に着たことがないと分からないと思うんですよね、洋服は。着たことない人の意見は着たことない人の意見になりますし。

加藤:そうすると「UR Brain」の活動も貴重になってきますよね。

洞口:そうですね、新鮮な意見をわざわざかしこまった場じゃないところで聞くことってなかなかできないですし。店頭にいるスタッフとかでもやっぱりお客様の直の声ってなかなか聞けないですよ。接客しているときに少し雑談でということはあると思うんですけど、全国にいる200人の人の意見というのはなかなかできませんからね。

そういう意味でも、UR Brainの取り組みは、これから貴重になってくるかと思います。

加藤:洞口さん、ありがとうございました。

 

インタビュアー
img加藤 倫子 Michiko Kato
PRESS ROOM 

ライター、広報・PR支援を個人事業で行う。
ニュースの仕事を通算で8年。社会、政治、国際のニュースをテレビ、週刊誌、Webで取材・編集に携わる。他にも金融機関で営業職を4年、会社のPRや新聞広告作成など広報の仕事を任される事が多く、外部広報・PR業務を受諾、企画支援、新規事業支援、ライター業も。報道(メディア)とビジネス両面の経験を強みとし、仕事を展開している。

 



 


■ ご利用ガイド

■ 箱庭セラピー



■ Special Thanks


一般社団法人 日本アドボカシー協会


プロフェッショナル談


谷本有香氏HP

 

 



HOME