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井上 ゆき フリーランスライター・編集者・保育士 一般社団法人日本伝統食協会
子どもには野菜を好き嫌いせず食べてほしい、外で伸び伸び遊んでほしい、算数嫌いにならないでほしい! そう願う母親は多いものの、実際は野菜もお外も算数も、ママ自身がニガテだったりしませんか? このコラムでは、日々の取材や8313(やさいさん)としての活動から得た経験・情報を、子育て中のお母さ…
子どもを野菜好き・お外好き・さんすう好きにしたいママさんへ 育児・子育て 2016-03-23
家事は、家電より家族に任せるほうがハッピー!

家事をしなくていい家族なんていない

 先日、土曜日に美容院へ行ったときのことです。15時~カットとカラーリングで予約していたので、終わりが18時ごろになりました。担当してくれた美容師さんが、うちの息子と同い年(2歳)の子を持つ男性だったので、17時ごろになると、「お子さん、大丈夫ですか?」とか、「帰ってから夕ご飯の支度、大変ですね!」と気をつかってくれました。

 が、私としては、「あ、子どもは夫と楽しく遊んでいるから大丈夫ですよー」とか、「夕飯は夫が買い物をして作るから大丈夫ですよ」という返事ばかり。美容師さんに「僕、自分がイクメンだと思ってましたが、井上さんのダンナさんにはまったくかないません! イクメン返上しなくちゃ」と驚かれました。

 確かに、うちの夫は育児も家事もよくやります。でも、私としては、自分の父が掃除も食器の後片付けも私たち子どもと遊ぶのも普通にやっていた(今は料理もします)ので、家事や育児を夫に押し付けているとか、無理にやらせているという感覚がまったくありません。家族なので、「家事をやるのは普通」だと思って育ってきました。

 結婚当初、夫に「平日は俺は家事しないから」と断言されたとき、「は?」「へ? 何語をしゃべってるんだ、おい?」と度肝を抜かれました。家族の1人なのに、「家事をしなくていい権利を持っている、と思っていること」に、本当に驚きました。それでも、私は「いい妻になりたい」気持ちが最初は強かったので(最初だけです笑)、朝ご飯を作って夫と一緒に食べて、夫が出かけたあとに夕飯を作ってから自分が出勤する――という流れにしていました。

 といっても、これがちゃんとできたのは1週間とか、半月くらいだったと思います。当時の私は雑誌編集者かつ記者で、雑誌媒体を4つほど抱えていて、そのうち1冊と社内報は編集長でした。現場の記者であると同時に媒体の責任者でもあったので、帰宅は早くても21時。一方の夫は当時、経営企画の部門に所属していたので内勤(私とは別の会社)。社外へ出かけることはあまりなかったようです。どう考えても1日1~3件のアポで都内や関東近郊を動き回っていた私のほうが、夫に比べて行動量が多い。仮に歩数計を付けていたら、夫の2~3倍は活動していたと思います。したがって、私は自然に頑張れなくなり……、夫が夕飯の買い物や料理をするようになりました。そして、妊娠をして身体が動かしづらくなってきたのをいいことに、次第に夫の家事の量が増えていきました。

 

家族のありがたみを感じる機会

 夫に言わせると、家事について「私は要求が高い」そうです(笑)。そして、義母にも「今のパパは家事も育児もやって大変ね~」と言われることも多々ありますが(汗)、前述したとおり自分の父が30年以上前から家事も子どもとの遊びも普通にやっていたので、そもそも「今のパパ」に限ったことではないし、夫に家事や育児をしてもらうことについてまったく“悪い”なんて思っていません。加えて、夫は私に専業主婦になってほしいとは思っていないどころか、私に「80歳まで働いてね~」と言っていますので、堂々と(?)夫に家事も育児もするように接しています。

 こんな風に書いていると、自分の「鬼嫁」感を顕にしているだけな気もしますが(笑)、家事ってそもそも、次々と商品化される最新家電や外食・スーパーのお惣菜に任せるよりも、家族でシェアしたほうが楽しいし、「家族のありがたみを感じられるいい機会」だととらえています。夫が朝ご飯を作ってくれたり私が作らないような料理を夕飯に出してくれたら感激するし、息子のおむつを洗って干している姿(我が家は布おむつなので)を見ると「本当にいいお父さんだよね~」自分の夫を誇らしく思います。

 そして、上の写真は息子が洗濯物を干しているところですが、2歳すぎた頃から洗濯物を干せるようになりました。「すぐに飽きるかな?」と思いましたが、2か月ほど経っても毎日必ず、「よーたろうやるー」と言いながら、真剣に洗濯バサミやハンガーと格闘しています。この時間がこの上なく愛おしいのです。

 私が今の働き方(午前3時起き~7時までに執筆・編集仕事を済ませる)をするようになって、一番良かった点が、日中、このように息子のペースで一緒に時間を過ごせることです。いや、むしろ日中息子と遊んでいたいから、保育園には預けずに、早朝に仕事を片づけるような働き方を選んでいるのです。

 出産時に退職を言い渡されて2年ほど経ちますが、勤務していた会社で時短で働くのと同じくらいの収入は得られるようになりました。もちろん、フリーランスなので「安定」はしていません。しかし、収入を安定させるべく短時間で集中して質の高い仕事をする努力はできているので、仕事に対する「不安」はありません。逆に、子どもが幼稚園や小学校に通うようになって自分の時間が確保できたら、「さらにどれほど仕事ができるんだろう!」と自分の可能性にワクワクしています。今の私には保活も小1の壁もありませんし。

 それもこれも、夫がしっかり仕事をしているからこそ、ですね。家事のさせすぎには注意します(笑)。育児については、子どもの成長によって今しか過ごせない時間の連続なので、気にしませんけれど!


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