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内藤 由貴子 カラー&心理セラピスト、フラワーフォトセラピスト フラワーフォトセラピー協会
忙しくて目の前の仕事を追ううちに、自分が何を感じどう生きたいのかわからなくなっていませんか。心理学と色の言葉をつなげる心理・カラーセラピストとして、約15年間、主にワーキングウーマンのご相談にのってきました。色を知って自分に還り「私色」を生きる方法をお伝えしていきましょう。
あなたのこころの声に耳をすましませんか? 色を知って「私色」を生きる方法 メンタルカウンセリング 2015-11-19
協力しあうということ

こんにちは。心理&カラー、フラワーフォトセラピストの内藤由貴子です。
 
 8月には愛について、そして9月には、コミュニケーションについて考えました。
今月は、協力し合うということについて書きましょう。

● 愛から協力 
 愛について書いたとき、相手が本当に望んでいることは何かを理解しましょう、と書きました。
 協力は、相手が欲していることがわからないとできません。そこには、相手への理解が必要です。だから、そこには理解という形の愛があるはずです。
 そして、協力をしてもらうときには、愛を受け取ることが前提です。相手がこちらの状況をわかってくれているという意味で、それは愛ですから。与えられた助けは、技術であったり、物であったりするかもしれません。 それを受け取ったら、先方に対し、こちらからできることをするでしょう。それが協力です。

● 共依存って?

 さて、「共依存」と言う言葉をご存じでしょうか。
たまに、お互いに依存しあうこと、と答える人がいますが、それはちょっと違います。
 共依存とは、依存する人を支えるという関係性に依存することです。例えば経済的に自立できない人が、生活の面倒をみてくれる人をたよって自立しないのは依存です。そして、その人を支えることに自分の価値を見出し、支えることに依存しているのは、共依存です。

 ドラマで見たようなシーン…。ヒモのような男に、女が水商売で稼いだお金を渡し、DVまで受けている。周囲の人が「なぜ別れないの?」と言うと、お決まりのセリフは「だってあの人、私がいないとダメなのよ」です。これが、共依存です。一見、支え手に見える女は、相手の男を自立から遠ざけることをしています。本当に愛していれば、男がやり直せるように、自立を促すために離れる必要があるのです。

 また、母または両親と子どもの間でも、共依存をよく見かけます。相談も何度も受けました。たとえば、母親が何かの事情、例えば離婚などで一人になるなどで、経済的や精神的に自立できず、経済的には働く娘に、精神的にはまだ中学生くらいから娘に頼っていたという話も聞きます。娘は、経済的な支援を断てば母親が行き詰まるので、放りだすわけにいかず、支え続けます。こんな場合、娘に結婚の話が起これば、母親がその話をつぶそうとするのもよくあることです。娘も母を置いて結婚すれば、自分だけ幸せになるようで罪悪感が生じ、結婚をやめる人も実際にいます。
 養わせることも含め、親が子供を支配する形になっています。そして子供もその関係の支え手として、いつの間にか自分の存在価値を感じているのですが、共依存だと気づいていないのが普通です。
 気づけば、未婚のまま40代、50代と年を重ね、親の世話のために自分の人生を台無しにされた、と親を恨みがましく思っている人もいます。
 これも、本来、親は自分の責任で自立してもらうべきで、娘も親から離れて、自分の人生を生きようと自立できればよかったのですが、人道上から親を見放すわけにいかなかったと話す人も少なくありません。また、その関係を手放せば、それまでの自分を支えているものを失うようで、怖くてできないと語った人もいました。

 このような関係が作られるのはなぜでしょうか。
「支えることで自分の価値を見出し」と書いたように、その人はそうすることで、自分の価値が見つかったと錯覚しているからです。裏を返せば、自分の価値がないと思っているので、この関係性の中で埋め合わせようとしているのです。
 これはお互い相手への理解とは異なるので、実はそれは、愛ではないのです。支える方は、自分の価値を埋めるため、こんな関係性を続けています。もちろん、本人は、無意識にやっているのでそんな風に思っていません。

● 自分の価値を見つけるには

 では、自分の価値を見つけるには、どうしたらいいのでしょうか。難しいですね。
 一つ方法があるとしたら、他者を理解しようとすること。それは、その人に愛を与えることと同じです。コミュニケーションの項でもお伝えしたように、そのためには他者の話に耳をよく傾け、相手の生きている世界を理解すること。さらに、相手を理解できたと思ったこと、感じたことを話してみることです。

 自分が理解しようとよく相手の話を聴いたら、きっと相手も自分の話を聴いてくれるでしょう。そして、その人なりに何かを言ってくれるはず。その時、その人が自分の世界観、価値観を受け止めてくれて、さらに自分でも気づかなかった自分の価値に触れたらどうでしょう。その価値は、理解と言う愛を伴って、あなたに伝わるはずです。自分を受け入れていなかった人にも、愛がやってきます。相手の理解と言う形で愛を与えたら、今度は、あなたが愛を与えられる側になったのです。

 さらに、理解し合う関係性の中で境界ができ、自分と他者の違い、価値がもっと見え、お互いに自分になれることを 8月の愛のテーマで書きました。この関係では、依存は起こり得ません。

 そうやって愛はコミュニケーションと共に、増え広がります。少しずつ自分の価値が見え、自分が人と違い、価値をもった存在だと認められるようになるでしょう。もちろん関わった他者も。互いの理解が、協力という形で、互いに差し出せる価値を持てるように促されます。そして相手から自立し、それぞれの価値をを互いに分かちあうことができるのです。

 本当の協力について、あなたも相手を理解することから始めませんか。
 
※ コーラルの色は、協力や協調の意識を表すといわれます。このピンクがかったオレンジに似たコーラル色のバラの花は、自分の価値を受け止めることから、何を人と分かち合えるのかを教えてくれます。それはネットワークの中で、さらに増え広がっていきます。


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