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井上 ゆき フリーランスライター・編集者・保育士 一般社団法人日本伝統食協会
子どもには野菜を好き嫌いせず食べてほしい、外で伸び伸び遊んでほしい、算数嫌いにならないでほしい! そう願う母親は多いものの、実際は野菜もお外も算数も、ママ自身がニガテだったりしませんか? このコラムでは、日々の取材や8313(やさいさん)としての活動から得た経験・情報を、子育て中のお母さ…
子どもを野菜好き・お外好き・さんすう好きにしたいママさんへ 育児・子育て 2015-08-26
夏の非日常体験から得られる、さまざまな思いと菌

 

五右衛門風呂につかって感じたこと

 夏も終盤戦。皆さんもそれぞれどこかへ出かけ、“非日常”を体験されたことと思います。

 私は、五右衛門風呂に入りました! 五右衛門風呂、わかりますか? 簡単に言うと鉄のお釜に水を入れて、外で薪をくべながら沸かし、板を浮かべて、その板を踏みながら体を沈めて入るお風呂です。板を踏まないと、鉄板に直に触れることになり、やけどをしてしまいますからね。

 この五右衛門風呂、実は東京都内で入りました。檜原村にある人里(へんぼり)休暇村というところです。コテージといっても囲炉裏のある古い家屋で、そこのお風呂が五右衛門風呂でした。夫や仲間に薪をくべてもらい、外から「湯加減どう~?」と声をかけてもらって入るあたたかさ。これは、電気でピッとお湯を沸かすことができる現代の生活では感じられない、何とも言えない心地よさでした。

 

 この五右衛門風呂体験もあって、最近、つくづく思います。便利な家電がいろいろと発売されていますが、家電に囲まれて面倒な家事をやってもらっても、ラクはできるけど、ハッピーな気持ちになれるわけではないんだなぁ、と。

 

 たとえば、わが家の息子はお手伝いの中では「洗濯物」がブームで、洗濯機から終了のブザーが聞こえると、ダッシュで洗濯機に駆けつけます。そして、洗濯物をベランダ近くまで運んできてくれます。また、乾いた洗濯物をハンガーから外すのも好きで、ベランダから取り込んだハンガー付きの洗濯物を置いておくと、洋服をハンガーから外してくれます。外したあとは、洗濯物をその辺に散らかしたままなのですが(笑)

 

 この洗濯の家事、忙しい朝や仕事から帰って夕飯作りと並行しているときは、時間との勝負なので気持ちが焦りますが、それでも息子の奮闘している姿を見るとほほえましいですし、「ありがとう!」と素直に思えます。これが、自動乾燥機付きの洗濯機だと、洗濯物を干すこともハンガーから外すこともまったくしなくていいわけですが、同時に子どものお手伝いに対して「ありがとう!」という気持ちも生まれません。

 

 家電は本当に便利です。でも、自分のために、家族のために、手を動かす、体を動かす、そういう時間を確保することを、忘れてはいけないなと思うのです。以前、バースセンス研究所の大葉ナナコさんの講演で、「家事は、家族の仕事の略ですよ」と、お聞きしました。そう、家事は家族の仕事なんです! 妻が、母が1人で抱え込む必要もなく、家電に依存しすぎることもなく、家族みんなでうまくシェアをして、「ありがとう!」を言ったり、言われたりしながら過ごしたいなと思います。

 

便利さと面倒くささの間に・・・

 あるデパートの家具売り場に、「頭のよい子が育つ家」というパンフレットがありました。このパンフレットで示す「頭がよい子が育つ家」は、学力ではなく家族のコミュニケーションが生まれやすいという意味だそうです。

 中を見てみると、階段を本棚にしたり、壁一面を落書きボードにしたり……。団地住まいのわが家ではなかなかハードルが高いものが多かったのですが、1つだけ、これなら家にもあるものがありました。

 それは、ガスキッチンです。オール電化の家庭が増えていますが、日常から子どもに火を見せることの大切さが書かれていました。先ほどの家電の話と通じますが、大人にとっての便利で快適な生活は、子どもからさまざまな体験を奪ってしまうようです。

 家庭の水道が上げ下げする蛇口が多く、昔のようにひねる蛇口が少なくなったことから、子どもの手の動きが弱くなったというのはよく聞く話です。夏休みも残りわずかですが、アウトドアやいつも以上のお手伝いで、意識して子どもに「面倒くささ」を味わってもらうことも必要なのですね。

 

これからの時代は“育菌”?

 突然ですが、自分の腸にどれくらいの種類の腸内細菌がいるか、ご存知ですか? 腸内細菌の種類は人によって100種類程度の人もいれば、1,000種類も存在する人がいるそうです。

 この差は、3歳までにどれくらい多くの腸内細菌を獲得できるか、にかかっているそうです。大きくなると、せっかく腸に入ってきても腸内には存在できないといいます。つまり、3歳までに川や山などのアウトドアや海外に出かけたり、外国の方と接する機会が多いほど、腸内細菌の種類を増やす機会があるということです。

 某製薬メーカーの広告にも、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする「エクオール」という成分を腸内で産出できる人は日本人では2人に1人とあり、ある腸内細菌の有無によって違うのだそうです。

 小さい子どもには特に、汚いものを触らせないようにしたり、除菌・抗菌・滅菌を意識しすぎになりがちなのですが、アウトドアなどでの“非日常”体験から得られる菌も、大切なようです。そして、お腹の中にいる腸内細菌を元気にする発酵食品をしっかり食べて、「育菌」をすることも忘れずに!

 

 

 


井上 ゆき  子どもを野菜好き・お外好き・さんすう好きにしたいママさんへ  コラム一覧>>
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