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滝澤 十詩子 歌人 こころカンパニー
このコラムは短歌についてと歌人十詩子の日常を感じるままを書いているコラムです。短歌に対するむずかしい印象や高い敷居がなくなっていくと思います。あなたの人生が豊かで実り多いものでありますように。
東京女子ほっこり短歌 趣味・カルチャー 2015-06-08
地震のゆれとこころの揺れ

みなさん、こんにちは!


最近大きな地震が多いですよね。


どうしても あの日を思いだしてしまう 地面と心の大きな揺れを 十詩子

 

というわけで、関東で震度5近く揺れたとき、
やはり3.11を思い出して、
身体がもわっと不安に包まれました。


みなさんは、あの日、何をしてましたか?
あの日を境に、生き方ががらりと変わって良い意味で転機となった方もいれば、

ほとんどフォーカスされないですが、
「生きる気力をうしなう人」も多かったのではと思います。
(あ、もちろんたいして変わらないという人もいます。笑。)


絆とか復興という前向きな言葉を前に、
「生きる気力を失った」なんてことは誰も言葉に出せませんし、
出したらきっと
「生きたくて、必死でもがいた人があの日何人いたと思うんだ!」
という反論に合うことでしょう。
その反論もまた一つの真実であるが故に、
「生きる気力を失った」人たちの声はあまり外に出ることはありません。


でも、まあ、しかしですよ、


これまで積み上げたものが、
これまで必死で作り上げてきた自分の環境が、
一瞬のうちに、すべてなくなってしまうということがある。


という真実を前に、
生きる気力を失うことは、
すごく自然なことのひとつだなあと
なんとなく感じていました。


もちろん、私たちには「活力」というものがあって、
その活力はその絶望から、這い上がる元気をくれます。
それは家族だったり、恋人だったり、友人だったり、
いろんなことが重なって活力が生み出されます。

だからこそ、絆を信じて、明日へ向かうという前向きな気持ちになれます。
だからこそ、いろんな人が、元気を送ろうと尽力してきたと思います。


でも何かが重なって、その活力がわかなかったときに、
どうしても元気をうけとれないときに、
前向きになれないその人を責められるのかというと、
少なくとも私にはできないし、
むしろエゴ丸出しのボランティアさんよりは
すごく人間ぽくて自然だなと思ったんですね。
(ボランティア否定してません!そういう人もいるってことです!)


まあ、そんなふうに人を眺めるかのように、
そういう人もいるさ的に眺めていたのですが、
今回の揺れでまたあの日を思い出して、

もしかすると、
もしかするってーと、

わたし、生きる気力を失っていたわ


と気づきました(笑)
(おまえか!! はい、そうです。すみません! 一人小芝居)


生きる気力っていうと大げさですけど、


頑張って生きるのがばからしい。
できれば楽して生きていたい。


これって多かれ少なかれ誰しもあると思うし、
何かの拍子でそれが増えてしまうことってあると思うんです。
ちょっと増えてしまっていたと思います(笑)


えっと、こんなカミングアウトは何の役にも立たない感じがしますが、
あの、こういう人に言えそうもない感情って、
気づかずにほうっておくと、すごく身体が不調になったり、
心に元気がわかなかったりするんです。


で、こういう普段気づけないような感情って、
日常に起こる心の動きの中に隠されているんですね。


今回、地震で家が揺れてそれが長くつづいたとき、
もわっとした不安のなかに、
「ほら、また全部なくなっちゃう」って心の声が聞こえたのです(笑)。

なんだ、今のは。

と思いました。
「ほら」とも言っているってとは、ずっとそう思っていたわけで、
そんなふうに思って生きていたんだなと揺れの中で気づきました。


あの日、3月11日、私のこころは、地面とともに大きく揺れて、
たぶん大きく崩れて(笑)、
なんかでもこれじゃだめだってずっともがいていた気がします。


前向きな心の上塗りをしても、余計疲れるだけなんですね。


こういう気持ちというのは、
あ、そうかと気づいてしまうとわりと解消が早くて、
そして、人に言えてしまうと尚よいのです。


わかりやすいように、
現在の私は活力がみなぎりすぎて、ちょっと謎い状況なのですが(笑)


さておき、短歌ってね(ほら、きました。きましたよ。)
いいやすいのです。自分の気持ちを。

これって体験してもらわないとわからない部分なんですが
普通に言葉にするよりも自分でも気づかなかった感情がのっていたりします。


うたを詠みながら自分のこころの動きに気づくってことがしやすくなって、


なんか調子悪いなあ
なんかぱっとなしないなあ
なんか疲れが続いている


なんてことが、
もっと心に近い言葉として、表現されるようになると、
まるっときれいになくなったり、
そこまでいかなくても、緩和したりすることがあるのです。


だから、たくさんの人にもっと日常的に短歌を詠んでいただきたいなあって
思っています。

 

みなさんの日常がもっとキラキラしますように。

 

十詩子


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