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滝澤 十詩子 歌人 こころカンパニー
このコラムは短歌についてと歌人十詩子の日常を感じるままを書いているコラムです。短歌に対するむずかしい印象や高い敷居がなくなっていくと思います。あなたの人生が豊かで実り多いものでありますように。
東京女子ほっこり短歌 趣味・カルチャー 2015-05-11
思い込みって幻覚みたいなもの

 

みなさん、こんにちは。


人は、思わぬ思い込みを抱えているもので、
それによって、苦しんでいたり、幸せだったりするわけですけど、
苦しんでるんだったらやっぱりぬけだしたほうがいいよなやっぱりって
思います。

 


わたくし、田村由美という漫画家が好きで、
彼女が描く7Seedsという漫画の最新刊が
先日発売されて熟読いたしました(最低3回は読むw)。

少女漫画家ではありますが、
ストーリーは歴史超大作みたいな感じで、
人生訓みたいなセリフが登場人物からそれとなく出てくるのが好きで、
かなりはまっています。


ご存知ない方是非はお読みください。


で、なんでそんな話をするかというと、

今回の最新刊のストーリーがとても奥深かったのですね。

登場人物たちが、
まあ、なんというか、
とあることに巻き込まれて、「幻覚」を見てしまうのですが、
それがあまりにリアル且つ見たいものが見えるので、
なかなか現実に戻れないんですね。
戻れないとそのままクモに寄生されて殺されちゃうんです。
(あ、なんかここだけ書くとめっちゃへんな話ですけど、
おもしろいんです!ほんとに!・・・・うーん信じて?笑)

 

で、ふと思ったのが、

現実と全く同じようにリアルに感じることができて、
しかも自分が見たいものを見せてくれる幻覚だとしたら、
それでもいいやって思う人がいても不思議じゃないよね

ってことね。


実際、幻覚があまりに気持ちいいので、
クモに殺されることがわかっていながら
幻覚を見て死んでいった人たちがたくさんいた場所

という設定だったのね。
(あ、あのね、ほんとにおもしろい漫画なんですよ・・・
うえーん。涙。)

 

で、幻覚から戻ってくるためには、

「これは本当の世界ではない」と気づける本人の心と
「戻ってこい」って声をかけ続ける外側からの刺激が
必要なんですね。

 

漫画の中だからへ~って読んでしまうけど、
私たちが普段当然のように感じている

常識とか
あたりまえとか
そういうもんでしょ

っていう感覚って、幻覚かもしれないよね。
って思ったら、なんか考えてしまいました。
最初はたぶんそう思うことで生きやすくなって、
いい感じだったと思うのですよ。

ただときが経つにつれて、その常識やあたりまえが
人と違ってぶつかったりしますよね?

人によって常識やあたりまえが違うことは
大人になればなるほど気づくことが多いですよね?


それでも自分が一番正しいんだ!!こんちくしょー!


って頑なになるも一つの生き方だし否定しませんが、

 

もしや、常識やあたりまえって思っていることが
「実はそうじゃないのか!!!」
「勝手に見てた幻想だったのか!!」
って気づくと、違うものが見えてきて、
多分おもしろいと思うのね。

実際、その漫画でも、幻覚に気づく登場人物って
「なんかちがうぞ」っていう違和感を感じて気づくのね。


なんかちがうぞって自分でハッと気づいて、幻覚から出てくる。
そうすると今まで見えなかったものが見えて世界が広がる。
そういうことってあると思う。

 

日常のちょっとしたことでもそう。

 

短歌って難しいとか(笑)
絶対私には無理とか(笑)

(日常じゃねーよ!というツッコミありそうですがw
 わたしとってはとても日常だということでww)

短歌に関しては、多分それを難しいと思いこんでいても人生困らないので、
大きな問題ではないかもしれません。
でも、それでもはずれたら、おもしろい思い込みの一つだと思います。

短歌詠んでますっていうと、


「え、嫁入り修行?」
とか(笑)

「まあ、なんか高尚なことしてるのね」
とか、

「なんかよくわからないけどすごいね」
とか、

「あ、全く縁がないです」
とか、

「日本文化を学び直すことは素晴らしいわね」
とか言われて、

最悪、スルーされます(うえーん涙)。

 

伝統文化をたしなんでいるっていうイメージが、
それこそ思い込みがものすごく強い。
だから、関係ないって思っている人すごく多い。

ごめん、わたし、たしなんでません(笑)
すごく在野な、心をそのまんま言葉にした、音にしたものです。
だからこそ、『こころうた』って名付けてます。


だから、その思い込みで見られると、
なんかもったいないなあって思ってしまうのです。

絶対、楽しめる人もっといる。

実際、こころうたの会にくると、詠めない人は一人もいなくて、楽しんでもらえています。


よく考えると日本人がうたを詠まなくなったのって、
たぶん戦後からです。
万葉の時代から続いてるものが、
日本語を話す人に合わないわけがない。


まあ、たしかに短歌の世界って、
最初はおもしろい歌詠んでる人も、結局批評する側に回るから
有名になるほどどんどん狭苦しくなっていく印象はあります。
(実際はわかりません。勝手なイメージです。)


でも、日常で、私たちがFacebookやTwitterで想いを伝えるレベルの歌ならば、
ほんとに自由でとらわれずに心を表現できるすてきなツールで、
ぜひともトライしてみてほしいなと思うことの一つなのです。

 

短歌を伝統文化を学ぶ高尚なお習い事だと思うのでなくて、
ちょっと踏み込んでみて、日常で遊んでほしいです。


つまらないと思ってたものが、実はおもしろかったら、
日常に楽しみが増えますよね?
それって、素敵じゃないですか?

 

だから、
少なくとも私は、短歌に関しては、外側からコツコツと、
「もっと気楽なものですよ?」
「そんなに堅苦しく眉間にシワ寄せて詠まなくていいんじゃないですかね?」
って言い続けていたいなと思ったのです。

と、ただの宣言になってしまいましたが(笑)

 

57577をもっといろんな人に楽しんでもらいたいです。
で、だれかが、「は、なんかこれおもしろい!」って気づいてくれたら、
いいなって思っています。

 


カルピスは夏と一緒に飲むものと思ってたけど買ってしまった


なんか、暑い日多くないですか?
夏の季語カルピスがすでに生活に入り込んできました。

十詩子


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