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滝澤 十詩子 歌人 こころカンパニー
このコラムは短歌についてと歌人十詩子の日常を感じるままを書いているコラムです。短歌に対するむずかしい印象や高い敷居がなくなっていくと思います。あなたの人生が豊かで実り多いものでありますように。
東京女子ほっこり短歌 趣味・カルチャー 2015-03-09
私が悲しい短歌を詠む理由 その2


みなさん、こんにちは。

以前に「私が悲しい短歌を詠む理由」というタイトルの記事で
その気持ちを味わいながら歌で表現することで、
悲しい気持ちをためないで消化していっているというようなことを
書かせてもらいました。


この記事はこちら→https://www.tokyo-woman.net/Column20328.html


「短歌」と呼ぶと、とても敷居が高いようなので、
最近は『こころうた』と呼んで、
57577で自分の気持ちを表現することを勧める活動をしています。

今年に入って、東京、大阪、名古屋とやってきて、
次は福岡か!!などと思っているのですが、
九州には縁もゆかりもなくて、かなっていません。
だれか呼んでくれないかしら。


さておき、本題です(笑)

活動をしていて思うのですが、
苦しみや悲しみや怒りというのは、
実際に起こった物事が苦しかったり悲しかったり腹立たしかったりするのではなくて、


それを言ってはいけないという悲しみや苦しみのほうが大きい

 

という気がします。

 

もちろん、悲しいものは悲しいし、苦しいものは苦しいですし、
腹立つものは腹立つのですが、

「悲しい苦しい腹立たしい」と伝えられる環境であれば、
恐らくは多くの感情が解消されていくと思うのです。


『こころうた』を詠む会では、
参加者の方が歌を考えているときに、
私がコツコツ歩き回って書いているものを覗きこむんですね。

で、とある参加者の方が、
「ねえ、歩き回るの癖!?」
って、声をかけてきたんです。

イライラしてる(笑)
怒ってるなあと思ったので、

「気になりますか?イライラしますか?」と聞いたら、
「とても気になる」とのことだったので、
「じゃあその気持ちを歌にしてください。滝澤うるせーって。」
と言ったのです。

そうすると、
「え?それも表現していいの?」
と不思議と笑顔になるんですね。


「やっぱり気になるわ~」
っていいながらも、そんなにつらそうじゃないんです。

 

ちなみに、私は歩き回るのをやめません(笑)
だって、参加者の人の進捗を知りたいし、
どんな歌が出来上がっているかも知りたいし、
どこで筆が止まっているかでも、
その人がひっかかっているこころがわかったりもするし、
結構覗きこむの大好きです(笑)

 

そして、できた歌。


コツコツとなぜにテーブル君回る かなり気が散るじっとしとれ

 


字余り感がイライラ感を出してるでしょ?(笑)
会場、笑いにつつまれて、
「あはは~ごめんね。だって見たいんだもん。」と言って終わりです。


そこに問題がないんです。
 

実は、悲しみと苦しみの正体は、起こった物事そのものよりも
感情を言えないことにあるのではと思ったのはそんなことからです。

 

言ったら場の雰囲気を崩すかもしれない
言ったら大人げないって思われるかもしれない
言ったら評価が下がるかもしれない
言ったらくだらない奴だと思われるかもしれない


こんなふうに考えてしまって、普段言えないことってたくさんあると思います。
 


さらに言うと、


言えない


ならまだよくて、

 

こんな感情感じてたら
「人として」間違っている
「社会人として」おかしい
「大人なのに」ちゃんちゃらおかしい
「こんなの自分じゃない」
「もう時間もたったし悲しんでてバカみたい」
と完全否定して、前を向こうとしちゃうとき。


これってものすごい「自己否定」。

 

だと思いませんか?


もう感じちゃってるんだから、
それを味わって表現しつくしたほうがいい。
それから前を向きましょう。


自分のこころを正直に表現したいとき、
『こころうた』はとっても便利で、気軽で、
だから悲しい歌だってバンバン詠む。
詠むと不思議とパワーがわいてくるんです。
本当にいろんな方に詠んでもらいたいなあと思っています。

 

2月には29日がありません つまりは肉が足りないのです 十詩子


先月バタバタしてて大好きな肉が食べられず。
イライラしてます(笑)

そんな歌。


みなさんの心に一服を。


こころうた歌人 十詩子

 

 

 

 

 

 

 


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