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米井 佳寿子 ベビーケアスペシャリスト 株式会社チェンジウェーブ
「子育て」からはじめるジブンと未来変革
「子育て」からはじめるジブンと未来変革 育児・子育て 2014-06-13
ジブンと未来を変える子育て

「三歳児神話」ということばを聞いたことがありますか?

辞書を引くと、
子供の発達にとって3歳までが非常に重要な時期であり、
3歳までは母親が子育てに専念すべきだという考え方。
とあります。

この「三歳児神話」、「神話」だけに、「ホント」かどうか、注意深く見る必要があり、
1998年版『厚生白書』でも、「三歳児神話には合理的根拠がない」、と断言されています。

それでも、「三歳児神話」のコンテクストは、
現代の日本でもまだ広がっているな、と感じます。

アベノミクスの政策、「女性活用」の中での、「育休を三年に伸ばす」という政策提案。
初めて聞いた時は、子どもが三歳までは母親が側にいるべし、
というメッセージのように思えました。
「三」という数字のリンク・・・これは偶然?

もちろん、子育てに対する価値観はひとそれぞれ。
でも、たとえば労働人口の減少、賃金格差の拡大等、これからやってくる日本の未来を考えると、
専業主婦 or キャリアウーマンという、「0か1の世界」はあまり現実的ではないと思えるのです。
これからは子どもの成長やライフスタイルに合わせた、
柔軟な働き方の選択肢がもっと増えるでしょう。

そうなると、今まで「母親の仕事」として、家庭内で完結していた子育てを、
保育園・シッタ-等、外部に頼ることが必要となります。

でも、「三歳児神話」のように世の中の「なんとなくの常識」が、
仕事に育児に、真剣に向き合っているママたちの
子どもを預けることへの罪悪感を煽っているのでは?と感じることがあります。
「一緒にいてあげられなくて、ごめんね・・・」と思いながら子どもを預けて働くママたち。

そんなママたちに、子どもを預かる立場から言えることは、
「子どもを信じる」という「覚悟」を持って欲しい、ということです。
その「覚悟」がブレていると、必ず子どもにも伝わります。
ママは「ごめんね」って言うけれど、私って「かわいそう」なの?

確かに、朝パパやママに行ってらっしゃいをする時に、泣く子は必ずいます。
でもそれは、パパ・ママときちんと愛着関係が結べている証拠。

子どもにも個性があるので、ゆっくりの子もいますが、
「私はココ(託児所)で一日過ごすんだ」ということがハラオチすると、
どんなに泣いていた子でも、もう大丈夫。

中には、パパと行ってらっしゃいをする時には、大泣きでも、
ドアが閉まると、ピタっと泣き止み、何事もなかったかのように遊び始める子も。

普段はクールな子なので、お別れの時に泣くと、
「●●ちゃんがさみしがってくれた!」とパパは内心かなり嬉しいハズ。
そんなパパの気持ちを知ってか知らずか・・・涙は女の武器なのか・・・。
そんな子どもの一面を見ても、なんて逞しいんだろうと思わずにはいられません。

ですので、ママたちには、働くことを悲観的に捉えないで欲しい。
子どもと離れている時間は、「母」ではない「自分」と向き合う大切な時間。
子どもにとっても、親元を離れて成長する大切な時間。
そんな風にお互いにポジティブにいられたらとても素敵だと思うのです。

・・・と、ちょっとキレイ事を並べてみましたが、
将来自分が子どもを産んだら、どう感じるか・・・。
必ず、ずっと子どもの側にいたいという感情が湧いてくるでしょうし、
そんなに強い覚悟が持てるかどうか…。

そんなある時、イギリスのある女性研究者にインタビューをする機会を得ました。
彼女は、ロンドン大学の教授であり、
イギリス政府と共同で保育施設の子どもの発達と親子関係についての調査をしています。
私は、「母親の罪悪感ってイギリスではどうなの?」と素朴な疑問を彼女にぶつけてみました。

「(日本ほど母子密着傾向が強くない)イギリスでも、
子どもを託児所に預けて働くことへの罪悪感はみんな持っているわ。
目の前で泣いているのよ?そんな子どもたちに後ろ髪引かれながら仕事に行くの。
罪悪感って世界共通よ。
もちろん、私もそのうちのひとりよ。」

私はママたちに「子どもの力」を信じて、育児を他の人に頼る「覚悟」を持って欲しいと心から思っています。

でも、きっとママたちの感情は、もっと複雑でそんなに簡単に割り切れないもの。
だからこそ、悩みぬいた勇気ある「覚悟」は、子どもにもちゃんと伝わるはず。

ママだから、●●だからという枠に囚われずに、
誰もがジブンの人生に納得して生きていく、そんな世界になるといいなと心から思います。

そして、私も、いつか子どもを持つことがあったら、
ジブンの生き方を、子どもに胸を張って伝えられる女性でありたいなと思うのです!


 


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